東京エレクトロンが約240億円を投じ、岩手県奥州市江刺で2024年3月から建設を進めてきた物流機能を有する製造工場が完成した。
東京エレクトロン子会社の東京エレクトロン テクノロジーソリューションズは2025年11月21日、約240億円を掛けて岩手県奥州市で建設していた「東北生産・物流センター」が完成し、竣工式を執り行った。
新施設は、生産設備や物流倉庫を組み合わせたハイブリッド型物流センター。所在地は、岩手県奥州市江刺岩谷堂字袖山11番地1の「江刺フロンティアパークII」内。建物規模は鉄骨造(全免震構造)地上4階建て、延べ床面積は約5万8000平方メートル。主な用途は、半導体の基板に原子レベルの薄い膜を形成する「熱処理成膜装置」や「枚葉成膜装置」の製造と物流倉庫。
センターでは県内外に点在していた物流倉庫を集約し、生産の効率化も図ることでリードタイムを短縮する。同時に人材供給力不足への対応やBCP対応など、物流現場の課題を解決し、柔軟性や効率性、対応力の強化も図る。
将来はマルチロボットによる自動倉庫の実装も見込む。物流エリアから出庫された部材を無人搬送車で生産エリアへ搬送し、モジュール組み立てから検査、梱包までの一貫工程をシームレスにし、動線の最適化と出荷に至るまでの全工程の大幅短縮が実現。さらに、省エネ機器の導入でエネルギー消費量を削減し、倉庫の一元化でトラックの移動距離も短くなり、CO2削減にも貢献する。
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