半導体関連企業の進出が相次ぐ熊本県菊池郡にある産業団地の近接地で、日本GLPが開発を進めていた物流施設が完成した。設計・施工は松尾建設が担当し、建物規模は4階建て延べ1万3235平方メートル。九州一円をカバーする半導体輸送の旗艦拠点となる。
米アレス・マネジメント傘下の日本GLPは2025年11月4日、熊本県大津町で延べ床面積1万3235.2平方メートルの先進的物流施設「GLP 熊本大津」の竣工式を執り行った。設計・施工は松尾建設で、2024年10月から工事着手していた。
GLP 熊本大津は、日本GLPが熊本県で初めて開発する物流施設で、世界レベルで信頼を得ている「高品質輸送」により、半導体やPC、サーバなどを輸送する近鉄ロジスティクス・システムズの専用施設となる。
熊本県への半導体関連企業の進出や投資による経済波及効果は、2022年から2031年までの10年間で累計11兆2000億円規模にのぼると予測されている。さらに台湾の半導体企業TSMC進出を契機とする大規模投資は九州全域に広がり、関連設備投資による経済波及効果は合計23兆円を超えるとも推計されている。
GLP 熊本大津の所在地は、熊本県菊池郡大津町大字杉水3713-1他。TSMCや世界有数の半導体製造装置メーカーの東京エレクトロンなどが集結する半導体産業団地の近隣に位置し、半導体の関連部品や精密機械を保管する需要が高いエリア。
熊本空港から約7キロ、九州縦貫自動車道「熊本IC」から約11キロ、「益城熊本空港IC」から約16キロの距離にあり、九州全域をカバーする広域配送の拠点として優れた立地条件を備える。
施設は、耐震S造地上4階建てのボックス型の施設で、荷物用エレベーターと垂直搬送機を設け、施設内の効率的な物流オペレーションをサポートする。床荷重は1.5トン/平方メートルで、重量のある荷種にも対応する。全館に空調設備を設け、従業員の快適な就労環境を整備している。環境配慮ではLED照明を導入し、CASBEE認証の取得を予定している。
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