大成建設は、GX建機に認定されているタダノ製の25トンフル電動ラフテレーンクレーン「EVOLT eGR-250N」を、東京都内の土木工事現場に導入した。今後6年間にわたり複数の現場で運用する。
大成建設は2025年4月3日、東京都内の土木工事現場にタダノ製の25トンフル電動ラフテレーンクレーン「EVOLT eGR-250N」を導入し、電動化施工を開始したと発表した。2025年2月25日から稼働を開始。今後6年間にわたり、大成建設の工事専属建機として複数の現場で継続的に運用する予定だ。
今回、大成建設は内宮運輸機工と共同で、環境省による2024年度「産業車両等の脱炭素化促進事業(建設機械の電動化促進事業)」の補助金を活用して、EVOLT eGR-250Nを導入した。
EVOLT eGR-250Nは国土交通省の「GX建設機械認定制度」で、「GX建機」として認定を受けている。226キロワット時のリチウムイオン電池を搭載し、急速充電(CHAdeMO方式)では出力70キロワット以上の設備使用時に約2.5時間で、普通充電(AC200V三相電源)でも100アンペアブレーカ接続時には約8時間で充電が完了する。作業時の騒音レベルはクレーン操作で94デシベル、走行時には71デシベルに抑えられている。
大成建設は2023年から、自社環境目標「Taisei Green Target 2050」のもと、建設施工時の作業所におけるCO2排出量を実質ゼロとする「ゼロカーボン・コンストラクション」実現に取り組んでいる。今回の電動クレーン導入はその一環となる。
今後は実際の運用を通じて、操作性や充放電時の運用特性、CO2削減効果などを検証。結果はGX建機の使用事業者として、日本建設機械施工協会(JCMA)に毎年度報告する。大成建設は今後も、電動建機の導入を通じて建設現場の脱炭素化を推進していく方針を示している。
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