1400億円を投じた延べ37万m2「GLP ALFALINK 尼崎」が満床竣工 国内初、市運営の子育て施設を設置ロジスティクス(1/2 ページ)

兵庫県尼崎市で、関西最大級の大規模多機能型物流施設となる「GLP ALFALINK 尼崎」が満床竣工した。佐川急便や日本アクセスが入る尼崎Northと、1社専用の尼崎Northの2棟でから成り、総延べ床面積は約37万平方メートルで、総投資額は約1400億円。

» 2025年12月16日 10時00分 公開
[BUILT]

 アレス・マネジメント・コーポレーション傘下の日本GLPは、兵庫県尼崎市で先進的物流施設「GLP ALFALINK 尼崎South」と「GLP ALFALINK 尼崎North」が同時に竣工し、満床で稼働を開始したと2025年11月13日に明らかにした。2棟合わせた「GLP ALFALINK 尼崎」全体の総延べ床面積は約37万平方メートルで、総投資額は約1400億円。

物流施設内に尼崎市が運営する子育て支援のスペースを設置

 GLP ALFALINK 尼崎は日本GLPの物流施設ブランド「ALFALINK(アルファリンク)」の第4弾となり、関西最大級の大規模多機能型物流施設。ALFALINKブランドは、“Open Hub”をコンセプトに入居企業間のビジネス共創や地域との共生の取り組みを推進し、物流業界が抱える課題の解決と地域に開かれた物流施設づくりを掲げる。

「GLP ALFALINK尼崎」 「GLP ALFALINK尼崎」 出典:日本GLPプレスリリース

 尼崎市と日本GLPは、2025年11月にGLP ALFALINK 尼崎の包括連携協定を締結。市は共用棟「ALCO BRIDGE」の1階部分に、市が運営する地域活性化や子育て支援を推進するためのスペース「ALCO GARDEN」を設け、地域住民の生活に資する活動を行う。日本GLPによると、物流施設内に自治体が運営するスペースが設けられるのは全国初。

 ALCO GRDENの開所に先立ち、2025年11月3日には「こもだる絵付けワークショップ」を開催し、20人の小学生が参加した。菰樽(こもだる)は、祝い事や神事で大きな蓋を木槌で割って開く鏡開きに使われる樽で、尼崎市では120年前から作られている伝統産業の一つ。菰(菰の外装)にペンで絵や文字を描き、その場で荷師が巻いて仕上げ、参加児童は作品として持ち帰った。

共用棟「ALCO BRIDGE」 共用棟「ALCO BRIDGE」 出典:日本GLPプレスリリース
左から尼崎市が運営する「ALCO GARDEN」、2025年11月3日に開催した「こもだる絵付けワークショップ」 出典:日本GLPプレスリリース

 共用棟のALCO BRIDGEには、地域住民も利用可能なレストラン、コンビニエンスストア、会議室などを設置。健康増進のための健康遊具やフットサルなどのスポーツができるマルチコート、起伏のあるグリーンエリアなどを整備し、地域の憩いの場や活動拠点となる空間を提供する。

共用棟「ALCO BRIDGE」内レストラン 共用棟「ALCO BRIDGE」内レストラン 出典:日本GLPプレスリリース
共用棟「ALCO BRIDGE」のマルチコート 共用棟「ALCO BRIDGE」のマルチコート 出典:日本GLPプレスリリース

 GLP ALFALINK 尼崎は、大阪駅まで直線距離で9キロに位置し、国道43号の利用で大阪都心部へ約30分、阪神高速3号神戸線「尼崎西IC」まで約300メートルと関西全域への広域配送の物流拠点として優れた立地にある。阪神電鉄本線「尼崎センタープール前」駅からは徒歩7分(約500メートル)の距離で、路線バスの停留所も近く、住宅エリアからも至近で、雇用確保の面でも恵まれている。

 周辺には日用雑貨メーカーや食品流通系企業、工業メーカー系企業、3PLなどの物流企業が集積し、今後も先進的物流施設へのニーズが高まるとみられるエリア。

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