清水建設が施工する常盤橋プロジェクト「Torch Tower」の現場に、三菱商事のクラウド型ミルシート電子管理システム「Mill-Box」が導入された。
三菱商事は2025年12月8日、清水建設が施工する常盤橋プロジェクト「Torch Tower」(設計監理:三菱地所設計)に、クラウド型ミルシート電子管理システム「Mill-Box」を導入したと発表した。
Torch Towerのような大規模プロジェクトでは、使用鋼材の品質を証明するミルシートが日常的に大量に発生する。従来は紙で管理され、鉄筋径やメーカーごとの重量集計、鉄筋タグとの照合といった作業を1枚ずつ目視で行う必要があった。専任担当者を複数配置するケースもあり、現場の生産性に影響を及ぼしていた。
三菱商事のMill-Boxは、ミルシートの管理業務を電子化し、抜け漏れ確認、重量集計、鉄筋タグとの照合、検査書類作成などを自動化することで、現場での作業負荷を軽減する。
導入した清水建設によると、作業ミスや修正負担が大幅に削減され「作業時間を体感で約50%削減できた」という声も挙がっている。
一方で、検査時には紙のミルシートが求められるという習慣があり、電子化の妨げになっていた。三菱商事が指定確認検査機関に照会を行い、監理者の承認があれば電子データでの対応が可能となることを事前に確認。これにより、現場での電子運用を実現した。
三菱商事では今後、現場のフィードバックを継続的に製品へ反映させ、建設会社や商社、メーカー、検査機関など鉄鋼流通に関わる関係者間が連携しやすいミルシート管理の仕組み作りを支援する。
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