日本一の超高層ビル「森JPタワー」を含む「麻布台ヒルズ」が、2023年11月24日にグランドオープンする。街全体の総延べ床面積は約86.1万平方メートルを誇り、オフィス総貸室面積は約21.4万平方メートルで数約2万人が働き、居住者数も約3500人と、いずれも六本木ヒルズの規模に匹敵し、これまでに森ビルが手掛けてきた都市再生事業の中でも最大のプロジェクトとなる。
森ビルが35年をかけて進めてきた「麻布台ヒルズ」(虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業)が2023年11月24日に開業する。グランドオープンに先立ち、2023年8月8日には説明会を開催し、街の全貌を明らかにするとともに、最上階52階のオフィスフロアやユニークな外観の低層部など一部を公開した。
麻布台ヒルズの街区は、大阪の「あべのハルカス」を抜き、日本一の高さとなる約330メートルの「麻布台ヒルズ森JPタワー」を中核に、「ガーデンプラザA〜D」「麻布台ヒルズレジデンスA/B」で構成。約8.1ヘクタールの区域には、都心でありながら約2万4000平方メートルもの豊かな緑が広がる。総延べ床面積で約86万1700平方メートルの空間には、オフィス貸室面積約21万4500平方メートル、住宅戸数約1400戸のに加え、商業施設、文化施設、教育機関、医療機関など多様な都市機能が集積する。
麻布台ヒルズのプロジェクトは、1989年に「街づくり協議会」を設立して以降、30年以上もの長い年月をかけ、約300人の権利者と協議を重ね、計画を進めてきた。2017年には、国家戦略特区法に基づく都市計画が決定され、2018年3月の再開発組合設立認可を経て、2019年に8月5日に着工した。総事業費は約6400億円を見込む。
麻布台ヒルズの計画地は、東西に細長く、高台と谷地が入り組んだ高低差のある地形となっている。開発前の敷地は細分化され、小規模な木造住宅やビルが密集し、建物の老朽化も進むなど、都市インフラの整備も急務とされていた。そのため、プロジェクトでは、都市再開発法の第一種市街地再開発事業として課題を解決するとともに、道路や公園なども整備し、防犯や防災の面でも都市機能の更新を図った。
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