三上氏は、セミナー後半で、現場の作業者が、Optimal Second Sightを利用する際に便利な端末として、エプソン製スマートグラスのBTシリーズや、Vuzix製スマートグラスのM400、キャタピラー製スマートデバイスのCAT S61に触れた。
エプソン製のBTシリーズは、透過両眼型のスマートグラスで、現実空間に映像を重ねられる。ラインアップには、一般消費者を対象にした「BT-300」や装着性と耐久性に優れた業務用モデル「BT-350」、既存システムに有線でつなげられる「BT-35E」と「BT-30E」、Androidを搭載したスマートフォンに接続できる「BT-30C」などがある。
Vuzix製のM400は、単眼型のスマートグラスで、SoC(System on a Chip)には米QualcommのAR/VR用プロセッサ「SnapdragonXR1」を採用し、搭載カメラは1280万画素のため、4KやフルHD動画の撮影にも対応している。従来品の「M300」と比較して、電源ケーブルが専用ケーブルからUSBケーブルに変わり汎用性が上がっている。
CAT S61は、米国防総省が制定した規格「MIL-STD-810G」に準拠したテストをクリアし、防水・防塵の規格「IP68」に対応するなど堅牢性が高いのが他の機種との差別化になっている。
三上氏は、「CAT S61は、内蔵した50ルクスの懐中電灯を使用することで暗所や狭小スペースの撮影も可能で、取り付けられたFLIRサーマルカメラを用いてマイナス20〜400度の範囲で、熱源を視覚化するため、目視では分からない設備や建物の異常を発見できるようになる」と有効な機能を語った。
最後に三上氏は、「現在、遠隔作業支援サービスは、遠隔地からの建物における管理や衛生状態の確認といった用途で使用したいという顧客のニーズが増えている。また、国内の事務所から海外の現場にいる作業者に指示を発信するサービスも望まれているため、海外の現場と国内の拠点をつなぐセキュリティ性の高い遠隔作業支援サービスの開発を進めている」と現状の取り組みを解説した。
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