日本生命保険と積水ハウスが福岡の天神で、建て替えを進めていた高層オフィスビル「天神ブリッククロス」が久米設計の設計、大林組の施工で竣工した。18階建て北棟と13階建て南棟の2棟から成る総延べ床面積約3万7048平方メートルの高層オフィスビルで、福岡市営地下鉄「天神駅」と地下で直結している。
日本生命保険と積水ハウスが福岡県福岡市中央区天神で共同開発を進めていた高層オフィスビル「天神ブリッククロス」が2025年4月9日に竣工した。設計は久米設計、施工は大林組が担当した。
天神ブリッククロスはS造(一部RC造)総延べ床面積が約3万7048平方メートルで、地下2階/地上18階建ての北棟、地下2階/地上13階の南棟で構成。福岡市営地下鉄「天神駅」と地下で直結し、明治通りと昭和通りをつなぐ立地に位置する。
外観は、赤煉瓦(れんが)文化館などの天神地区の歴史的景観を意識し、煉瓦調の化粧壁を採用。地上部には長さ90メートルのプロムナードを設け、壁面緑化や街路樹で隣接する天神中央公園やアクロス福岡の緑化空間を連続させた。
ビルは制震構造をとし、非常用発電機と2系統の電源供給ルートを備える。災害時には帰宅困難者の受け入れられる。環境面では、再生可能エネルギーや壁面緑化を採り入れ、省エネ性能にも配慮し、「BELS」(建築物省エネルギー性能表示制度)4つ星取得も予定している。
プロムナードは雨天時でも濡れない半屋外構造で、明治通りと昭和通りを接続しながら街の回遊性を向上。地下と地上をつなぐ立体広場も整備し、地下鉄コンコースからの動線も確保して利便性を高めた。
今回のプロジェクトは、天神地区の大規模再開発「天神ビッグバン」の一環となり、福岡市から「天神ビッグバンボーナス」の認定を受けている。天神ビッグバンボーナスは、天神の魅力向上に資する一定の要件を満たす、魅力あるデザイン性に優れたビルとして認定し、インセンティブを付与する制度。
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