戸田建設など7者は、建物の清掃や警備、点検、データ取得を一体化した「マルチタスクロボット」の実証検証を実施した。
戸田建設やCYBERDYNEなど7者は2025年11月10日、建物維持管理業務の効率化に有効な建設関連データの収集/検証を目的に、本社屋8階の戸田建設ミュージアム「TODAtte?」で、マルチタスクロボットの活用に関する実証検証を実施したと発表した。
CYBERDYNE製の業務用清掃ロボットをベースに、上部にカメラやセンサーなどを搭載した。ロボットは清掃業務を行いながら、落下物検知やメーター点検、建築/構造物のデータ化、機器の発熱異常検知、不審者検知などを実施し、建物や設備の複数データを取得。これらの情報を建物の維持管理業務の効率化に生かせるかを検証した。
実証は、内閣府の科学技術・イノベーション施策「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期/人協調型ロボティクスの拡大に向けた基盤技術・ルールの整備」の一環として行われたもの。戸田建設、CYBERDYNE、セック、川崎重工業、産業技術総合研究所、名城大学、キビテクが連携して実施した。
ロボット業界では、従来の単一作業に特化したものから、複数の業務を担うマルチタスク型のニーズが高まっている。戸田建設は、総合建設業として長年培ってきた技術力とノウハウを生かしながら、ロボットやセンサー、AIによるデータ活用を組み合わせた効率的かつ付加価値の高い改修工事/維持管理業務向けサービスの提供を目指している。
戸田建設は今後、得られた知見をもとに、ロボットによる多機能化とデータ活用の高度化を図る。既存建築物の維持/再生につながる付加価値の高いサービス提供に向け、技術開発を強化する。
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