ポラスグループは、木造建築の情報発信拠点「ポラステクノシティ」を埼玉県吉川市に開設した。非住宅の中大規模木造3棟と、戸建てモデルハウス4棟で構成。設計にはBIMも活用した。
ポラスグループは2025年3月、埼玉県吉川市に木造建築の情報拠点「ポラステクノシティ」を開設した。敷地面積は6002平方メートルで、JR武蔵野線「吉川美南」駅東口の再開発エリア内に位置する。中大規模木造建築3棟と戸建てモデルハウス4棟を集約し、非住宅の取り組みを含めて広く情報発信することで、中大規模木造建築事業の一層の拡大を目指す。
3棟の中大規模木造は、オフィス棟「WOOD BOX」、研究棟「WOOD LAB」、実験棟「TECHNO LAB」で構成される。いずれも木造軸組工法で、BIM活用にも取り組んだ。
オフィス棟は、木造住宅に関する技術展示スペース、地域住民とのふれあいの場としてのイベントスペースで構成され、社内研修施設の機能も備える。延べ2236.5平方メートルの木造3階建で、環境省のZEB化加速事業に採択されている。75分準耐火木造とZEBの組み合わせによる省エネルギー設計数値について、データを収集、検証する実験体としての役割も担う。また、大断面集成材と住宅用接合金具を使用し、12×32メートルスパンを無柱とする研修室を設けた。
研究棟は「ポラス暮し科学研究所」の事務所で、延べ1327.0平方メートルの3階建て。デザイン、構造、生産プロデュース、住環境の4領域のグループが研究開発を行う。
オフィス棟と研究棟には、住宅建設に使用する一般流通材と、大断面集成材(大断面材600〜720ミリの梁せい)、オリジナルの金物などを活用。オフィス棟で75分準耐火建築、研究棟で60分準耐火建築の仕様を満たしている。施工に特殊材を使用せず、戸建住宅の職人による施工を可能とした。
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