暑さ対策の最前線 空調機メーカー富士通ゼネラルの「着るエアコン!」と「クーラー搭載リュック」メンテナンス・レジリエンスTOKYO2024(2/2 ページ)

» 2024年10月07日 17時43分 公開
[加藤泰朗BUILT]
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背面温度-7度のクーラーを搭載したリュック

 「CONDITIONIG BACKPACK(コンディショニングバックパック)」は、冷却装置を内蔵したバックパック。背負うことで背面の温度を下げ、夏場の通勤時の不快な汗ジミや臭いの発生を抑制し、出社後に気持ちよく仕事のスタートを切れるようコンディションを整えるコンセプトを具現化した製品だ。

「CONDITIONIG BACKPACK(コンディショニングバックパック)」 「CONDITIONIG BACKPACK(コンディショニングバックパック)」

 製品化までは、エアコンに変わる新しい価値を創造するために開催した富士通ゼネラルの社内公募制度「The Future of Innovation Challenge」で選考されたアイデアをもとに、総合スポーツ用品メーカーのミズノとクラウドファンディングサービス運営会社のマクアケとの3社共同で開発した。

 冷却装置は、冷却シート、保冷剤、冷水循環装置、バッテリーのシンプルな構成だ。コモドギアと同様に水冷式を採用し、保冷剤で冷やした水を循環させながら、冷却シートで熱交換を行い、背面の温度を-7度下げる。冷却過程では、保冷剤の冷熱を最大限に活用する「熱交換技術」、水の表面張力を利用して冷却シート全体を均一に冷やす「流路形成技術」、熱交換に緩急をつけて快適な温度を維持する「ゆらぎ制御技術」の3つの特徴を持つ、富士通ゼネラル独自の蓄冷熱交換技術が駆使されている。

コンディショニングバックパックの冷却装置 コンディショニングバックパックの冷却装置
蓄冷熱交換技術の説明パネル 蓄冷熱交換技術の説明パネル

 保冷効果の持続時間は約2時間。出勤時に使用した保冷剤を就業中に社内の冷蔵庫などで再度凍らせ、退勤時に再利用するサイクルの使用法が想定されている。

 冷却装置を収納するスペースを持つ専用バックパックは、総合スポーツ用品メーカーのミズノと共同で開発した。容量25リットル(冷却装置収納部を含む)は、多めの資料を持ち運ぶ際にも十分対応するサイズだ。

冷却装置を収納するスペース 冷却装置を収納するスペース

 冷却装置込みの重量は約2400グラムとやや重めだが、バックパックには冷却システムの重さを分散させる機能が備わっており、筆者も取材中に背負ってみたが、さほど重さは感じなかった。定価は3万6500円(税込み)で、CONDITIONING BACKPACK 製品紹介ページから購入可能だ。

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