現場にBIMモデルや2次元図面を実寸投影できるインフォマティクスのAR/MRアプリケーション「GyroEye」が、メガネ型端末「Magic Leap 2」に対応した。
インフォマティクスは2024年8月23日、米Magic Leapが開発したシースルー型のARヘッドセット「Magic Leap 2」に対応した建築分野向けAR(拡張現実)/MR(複合現実)システムの最新版「GyroEye(ジャイロアイ)バージョン2024.1.2」を2024年7月25日に販売開始したと発表した。
GyroEyeは2018年に発表した設計データを現実空間に実寸大で投影する「GyroEye Holo」を「誰でも手軽にAR/MRを体験」をコンセプトに完全リニューアルしたMRソリューション。BIM/CIMもデータのみならず、平面図や展開図、伏せ図などの2D図面も現場に実寸大で表示できるため、誰でも手軽にAR/MR活用が可能になる。
Magic Leap 2対応版は、2023年夏に日本国内で発売したMagic Leap 2を半年以上さまざまな現場で検証した結果、他社製MRデバイスと比較した際の精度と安定性やコントローラーを用いた操作性を多くのユーザーから高い評価を受けたことでリリースするに至った。今回の対応機種の追加で、GyroEyeの対応プラットフォームはMicrosoft HoloLens 2、iPhone/iPad、Magic Leap 2となった。
GyroEyeは、Microsoft HoloLens 2や、iPhone/iPadに対応したGyroEyeビュワーやデータ変換システムで構成するAR/MRアプリケーション。建設現場などの実空間に実寸の図面やBIM/CIMデータをデバイス越しに投影することで、施工フェーズ(出来形確認、既設との干渉確認、各種墨出し、各工程の検査など)や受注前のプレゼン、合意形成といった多くの場面で利用されている。
バージョン2024.1.2は暫定の機能として、GyroEyeのGyroEye Webデータコンバーターは、AR/MR用のデータをWebブラウザ経由で変換することができるシステムで、2DはDXF/DWG/MAN、3DはRVT/IFC/SKP/FBX/OBJ/DAE/3DS/DXF/MANのデータを読み込める。ビュワーはARマーカーによる1点または2点の配置や複数基準点の対応、レイヤー表示、透過モードなどを備えている。
インフォマティクスは、「いち早くユーザーに体感してもらうために今回のバージョンは暫定版で提供する。今後、バージョンアップで徐々に機能を追加していく予定」としている。
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