ALTA Revolutionで作成した3Dモデルは、物件のイメージパースや鳥瞰図としても活用できる。加えて、別サービスの「ALTA for VR」でVRデータに変換すれば、部屋の中にいる感覚で設計イメージをつかめる。
VR化した間取りは、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を装着して、部屋の中を歩き回るウォークスルーで確認。VR空間では高さも認識し、装着する人の目の高さに応じた映像を映し出すため、かがんだり背伸びをしたりすれば映像も連動。VRのデータは実寸スケールなので、部屋の広さや奥行き感がリアルに感じ取れる。
また、ALTA Revolution上で床や壁などの部材を変更すると、リアルタイムでVR上に反映。サッシの高さや間取りの変更などもすぐに修正され、実寸で視認できるので、建築や部材の知識が無い発注者にも、自分が納得する好みのデザインを選べるようになる。
VR機能の独自性は、隣の家から自分の家を見たときの見え方も確認できる点。隣のベランダから自分の家の内部が覗(のぞ)けるかどうかなど、目隠しのブラインドや植栽などの配置でプライバシーがどの程度、確保できるかの検証に役立つ。
VR上では、ほかにも光の当たり具合をシミュレーションして、室内の日光や影も検討できる。3DやVRでは、従来の紙の図面では説明のしにくい、例えば小屋裏の狭い空間がどのぐらい狭いのかといったことを理解してもらいやすいのが利点となっている。建築事業部 建築MA課 課長代理 越智安彦氏は、建設業での本格的なVRシステムの利用について、「まだ10%も導入されていないだろう」と話し、今後への期待を寄せた。
VRを利用するには、画像処理の能力に優れたPCが必要になる。出展ブースでは、3Dゲームに使われる高性能PCを展示。コンピュータシステム研究所では、ハードウェアとソフトウェアをセットで、買い取りまたはリースで提供する。ちなみに、このVRシステムを運用するには、4×4メートルほどのスペースが必要とのことだ。
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