構造計画研究所は、現場を手軽に3Dデータ化する新しい機器として、歩くだけで高精細な点群データを取得できるNavVis製の最新3Dレーザースキャナー「NavVis VLX3」と「NavVis MLX」を提案する。ドイツ発のモバイルマッピング技術は、精度と操作性を両立し、測量のスピードと効率を一気に引き上げる。
構造計画研究所は「第7回 国際 建設・測量展(CSPI-EXPO2025)」(会期:2025年6月18〜21日、幕張メッセ)で、機器を装着して歩くだけで、周囲の空間が3Dデータに変換されるデモを行った。
構造計画研究所は、建設/都市/防災など多様な分野で工学知を生かした技術コンサルティング企業。2015年からドイツのNavVisと提携し、国内の販売展開を担っている。今展では、ウェアラブル型の「NavVis VLX3」と、ハンディ型の「NavVis MLX」の2機種を実機展示し、現場を想定した動画も放映して、デジタルツイン構築の仕組みや施設管理などへの活用例を紹介した。
体育館や大型プラントのような広い空間も、本体を体に装着して歩くだけで短時間に計測できるのが「NavVis VLX3」だ。移動しながら高密度かつ高精度な点群を効率的に取得し、空間全体をデジタルツイン化できる。
2台の高性能LiDARで水平/垂直方向にレーザーを照射し、1秒間に合計128万点の点群を取得。自己位置を推定するSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術と組み合わせることで、±5ミリ精度/5ミリ間隔の点群を抜け漏れなく生成する。最大レーザーレンジは50メートルで、肩から外す、持ち上げる、しゃがむなど多様な姿勢にも対応可能だ。
本体の前後左右4台のカメラで360度映像と色情報付き点群を自動生成し、手元ディスプレイで計測経路や取得状況をリアルタイムに確認できる。位置合わせ用の基準点(Control Point)を記録すれば、平面直角座標系への変換も可能で、BIM/CIMモデルとの差分検証にも使える。
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