森ビルでは、同社が保有する物件の管理と運営に関わる現場社員と協力会社のスタッフを対象に、VR技術を使用した訓練システム「火災時初動訓練 VR シミュレーター」による初動訓練を2021年9月に開始した。
森ビルは、東京都港区虎ノ門の「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」をモチーフに、最新のVR技術を活用した「火災時初動訓練 VR シミュレーター」を独自開発したことを2021年9月1日に発表した。
森ビルは、「逃げ出す街から逃げ込める街へ」のコンセプトを掲げ、長年にわたって安全・安心な都市づくりを実現すべく、さまざまな取り組みを実施してきた。この一環として、火災発生時における初動訓練を定期的に行っているが、テナントが入居する稼働中のオフィスやレジデンスでは火災発生現場を忠実に再現することは不可能で、大規模かつ本格的な初動訓練の実現には限界があった。
そこで、同社は、理経にVR制作を発注し、森ビル独自の火災時初動訓練 VR シミュレーターを開発した。火災時初動訓練 VR シミュレーターは、活用することにより、仮想空間内で訓練者が実際に火災報知機を鳴らし、燃え上がる炎の前で消火訓練を行える。さらに、扉に触れた際に火災による熱を疑似体験できる感熱デバイスの導入も検討中だ。
また、各種判断と行動に対する採点機能も搭載しており、担当者の主観に依存せず、客観的な採点結果によって、効率的にスキルの向上が図れる。加えて、コロナ禍で人流抑制や多様な行動制限がある中で、場所や時間を選ばずに火災時における適切な初動訓練を学べる。
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