開発事業者に選ばれた日本GLPは、東住吉区矢田南部街づくりビジョンを考慮するとともに、「持続性の高い“経済・社会・環境”共生の街づくり」をコンセプトに据え、「大阪市東住吉区矢田南部地域における街づくりプロジェクト」を行う。
プロジェクトは、物流施設の北棟や南棟、商業施設、公園の開発で構成される。物流施設の北棟は、地上4階建てで延べ床面積は約3万1306平方メートル、敷地面積は約1万4539平方メートル。南棟は、地上4階建てで、延べ床面積は約4万59平方メートル、敷地面積は約1万7353平方メートル。
商業施設は、地上2階建てで、延べ床面積は約3954平方メートル、敷地面積は約3401平方メートル。公園は、「憩いとうるおいゾーン」や「アーバンスポーツゾーン」から成り、敷地面積は約1万6000平方メートルで、完成後は大阪市が保有・運営する。
開発スケジュールは、6月1日に公園、道路、整地などの基本設計を開始し、2022年1月に実施設計へ移行。併せて、区画整理事業の事業認可及び各種都市計画の変更も市と調整しながら進める。2023年2月に既存建物の解体工事に着手し、公園整備工事と造成工事も実施する。2025年1月に建物の工事を始め、2026年6月に竣工を予定している。
協定締結式にオンラインで参加した日本GLP 代表取締役社長 帖佐義之氏は、矢田南部地域への各施設の効果について、「本計画では、経済情勢変動に強い“大型物流施設”と“小規模 な近隣型商業施設”を組み合わせ、全体で約875人の雇用を創出する。商業施設には、スーパーやドラッグストアなどを誘致し、生活必需品を買える場を目指す」と話す。
続けて、「公園は、幼児遊具やゲートボール場などを設置する他、フットサルなどの各種スポーツを楽しめる空間とし、世代を超えた交流が生まれるエリアに仕上げる。カフェも設け周辺の住民が話し合えるスペースとする。また、住宅地との緩衝緑地帯の役割を持たせ、震災時と水害時に役立つ避難機能も備える」と補足した。
安全対策では、物流施設は、館内使用細則で、利用する大型車両が敷地の東側に通り抜けできないようにし、公園と住宅エリアへの車両増加と大型車両流入を防ぐ。さらに、各施設にAEDを完備し、緊急時の救命体制も構築する。
商業施設と物流施設ともに、十分な数の監視カメラを配置し、24時間体制で管理室にて有人監視と定期巡回も行う。さらに、適切な照明計画で夜間の犯罪を未然に抑止し、防犯カメラと業務車両のドライブレコーダーを活用して、万一の際に侵入者の特定に活用する。
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