奥村組と奥村機械製作は、遠隔操作システムを改修し、日本国内から台湾桃園市で稼働中のシールドマシンの遠隔操作に成功した。
奥村組と奥村機械製作は2026年4月13日、安全性と操作性向上を目的とした遠隔操作システムの機能改修を行い、茨城県つくば市の「奥村組技術研究所」から台湾桃園市で稼働中のシールドマシンを遠隔操作したと発表した。
奥村組と奥村機械製作は、シールドマシンを操作するオペレーターの不足に対応するため、国内外を問わず遠隔地からシールドマシンを操作できるシステムの開発を進めてきた。2025年には日本からインターネット経由で台湾に設置されたシールドマシン制御用コンピューターへ接続し、各機構の操作における応答性の検証と通信タイムラグの確認を行った。
両社が開発した遠隔操作システムは、インターネット環境下であれば全てのシールドトンネル工事で遠隔操作が行える。今回の改修では、利用者のアカウント認証に二要素認証(MFA)を導入し、ログの管理を徹底する運用ルールを整備。これまで以上にセキュアな操作環境を構築した。
加えて、ドーム型モニターを設置し、現地の音声と映像をリアルタイムに再現するコックピットを導入し、臨場感の高い操作環境を実現。実際の運転席と同様の配置としたタッチパネル式操作スイッチや各種モニターを備え、シールドマシンの操作経験者であれば特別な訓練の必要なく操作できる設計とした。通信エラーの検知システムも備える。
今回、奥村組技術研究所のコックピットから、インターネット経由で桃園市のシールドマシンへ接続。シールド工法の主要機構である掘削や推進、排土を操作し、シールド掘進を実施した。従来の遠隔操作システムと比べて操作性が向上し、日本と台湾間の通信エラーも適切に検知できることを確認した。
セキュアな操作環境のもと、遠隔地からでも現地と遜色なく操作できることで、従来よりも大幅な安全性の向上につながるとしている。
奥村組は今後、遠隔操作中に通信エラーが発生した際、シールドマシンを安全に停止できる機構を実装し、さらに安全性の高いシステムを目指す。また、1拠点から複数現場を同時に遠隔操作できる機能や、操作スイッチや現地状況を把握するモニター類を仮想空間上に再現し、xRゴーグルを活用することで、場所や設備に依存しない柔軟な操作環境の実現を目指す。
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