鉄建建設は、AI画像解析技術を活用した山岳トンネル工事の切羽作業向け遠隔監視システムを開発した。
鉄建建設は2025年9月26日、山岳トンネル工事の切羽作業向けに、AI画像解析技術を用いた遠隔監視システムを開発したと発表した。進捗状況の把握や危険エリアの監視を自動化することで、生産性や安全性の向上を図る。
新開発のシステムは「作業別ガントチャート自動作成システム」と「切羽危険エリア侵入 自動警報発報システム」の2種類。現場に設置したWebカメラの映像をAIがリアルタイムで解析し、遠隔から現場状況を把握できる。
「作業別ガントチャート自動作成システム」は作業種別ごとの時間帯を自動で判別。リアルタイムで作業工程別のガントチャートを生成する。作業時間の割合を円グラフで可視化する機能も備え、週単位や月単位での集計や分析にも対応。工程管理の効率化と生産性の可視化によるマネジメントの質向上につながる。
「切羽危険エリア侵入 自動警報発報システム」は、映像内の作業員の動きをAIが解析し、危険エリアへの侵入を即時に検知。警報を発することでヒューマンエラーによる事故を未然に防止する。危険エリアは遠隔から任意に設定でき、柔軟で行動な安全管理を実現する。
鉄建建設は新システムについて、山岳トンネル工事以外の土木工事現場への展開も視野に入れている。
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