日立建機は、標準バケット容量は3.7立方メートルの中型ホイールローダ「ZW250-7」を発売した。積み込み時の走行速度を自動制御する機能を搭載し、燃料消費量を10%低減するとともに、アクセルとブレーキの複合操作が減り、積み込み作業に集中できる。
日立建機は、ホイールローダ「ZW-7」シリーズのラインアップを拡充し、日本国内向けに中型ホイールローダ「ZW250-7」の受注を2025年7月22日から開始した。
標準バケット容量は3.7立方メートルで、砕石、製鉄、産業廃棄物処理、リサイクルなどの業種で需要が見込まれ、販売目標台数は年間40台。
ZW250-7は、積み込み作業時の走行速度を自動で制御する「アプローチスピードコントロール」を搭載し、燃費効率と操作性の向上を両立した。従来はホイールローダがダンプトラックの荷台などに積み込む際、アクセルとブレーキを併用して走行速度を調整する必要があった。速度の自動制御で、従来機種に比べ、作業量あたりの燃料消費量を10%低減し、アクセルとブレーキの複合的な操作が減り、建機オペレーターは作業に集中できる。
安全面では、運転室(キャブ)のモニターから、周囲環境装置「AERIAL ANGLE(エアリアル アングル)」で車体周囲270度の俯瞰映像をキャブ内のモニターに表示し、タイヤ側面などオペレーターからの死角を減らす。オプションで車体前方にカメラを追加すれば、車体全周囲360度もカバーできる。
バケットの積載重量は、荷重判定装置「ペイロードチェッカー」でバケットを持ち上げるためにリフトアームを上昇させるタイミングで自動で計測する。作業中にキャブ内のモニターで積載量を確認できるため、過積載や過小積載の防止につながる。
また、油圧ショベル「ZAXIS-7」シリーズと同様に、遠隔で機械の状態診断に加え、コントローラーや通信端末のソフトウェア更新が可能な「ConSite Air(コンサイト エアー)」、電気式フロント操作レバーなどの技術も採用した。
ZW250-7の標準小売価格は5725.7万円(国際単位系の表示。価格は工場裸渡し、税別)。
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