三機工業とWOGOは、2D設備機器/器具の図面データから3Dモデルを自動生成するソフトウェア「TRANDIM」を開発した。従来は1台当たり2〜7時間程度要していた3Dモデル作成時間を最大90%削減できる。
三機工業は2025年7月18日、WOGOと共同で、DXF/DWG形式の2D設備機器/器具図面データから3Dモデルを自動生成するソフトウェア「TRANDIM」を開発したと発表した。生成したモデルは最適化処理を経て、IFC形式などで外部出力できる。従来は1台当たり2〜7時間程度要していた3Dモデル作成時間を最大90%削減できるという。
建設業界では設計・施工段階のBIM活用が進みつつあるが、ボイラーや冷凍機などの大型熱源機器を含む多くの設備機器/器具については、メーカー側が3Dモデルを提供していないという。このためユーザーが自らモデルを作成する必要があり、機器の構成や規模によっては作成に多くの時間と手間がかかっていた。
TRANDIMを使用することで約30分で3Dモデルを作成でき、作業時間とコストの削減に加え、生産性の向上やモデル品質の安定化にもつながる。モデルチェンジがあった場合でも迅速に更新が可能だ。
今後はより高精度な3Dモデル生成機能の向上を図る他、AIを活用して機器名などの入力のみで自動的に高精度な3Dモデルを生成する機能を開発する。機器3Dモデルの権利保護についてもメーカー側と緊密に連携を図るとしている。
TRANDIMは、グループ会社のキャド・ケンドロと共同で社内導入を推進する。また、2026年度中の製品化、販売を予定している。
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