インフロニア・ホールディングスとアクセンチュアは、最新デジタル技術を活用し、建設やインフラ運営が直面する社会課題の解決を目指す合弁会社合弁会社「インフロニア ストラテジー&イノベーション(仮称)」を設立する。
インフロニア・ホールディングスとアクセンチュアは2025年2月18日、合弁会社「インフロニア ストラテジー&イノベーション(仮称)」の設立で合意したと発表した。新会社の設立は2025年4月1日を予定しており、出資比率はインフロニア81%、アクセンチュア19%。従業員数は約100人となる見込み。
新会社では、インフロニアグループ全体で最新のデジタル技術を活用し、戦略的IT投資やIT運用費適正化などの経営判断から、建設/インフラ運営現場の生産性向上まで、データ主導型モデルの導入を加速する。これにより、インフラの安全で効率的な建設や運営と、先駆的な管理モデルの早期実現を目指す。
新会社の主な機能は、新事業創出などを支援する戦略シンクタンクとしての機能、データ分析を通じた業務改革のけん引、継続的なDXマネジメントの3点。これらを担う専門人材の育成に加え、インフロニアグループ全体のIT投資マネジメントとガバナンスを統括する。
具体的な取り組みとして、まずはインフロニアグループの経営管理モデルを、AIなどを活用した科学的根拠に基づく判断を重視するデータ主導型モデルへと移行。土木/建築事業では、営業から設計、調達、施工までのバリューチェーン全体のデータを連携させるデジタルプラットフォームを構築する。集約したデータを可視化する「経営コックピット」の実装も進め、将来は他の事業部門にも展開して人材配置やコスト最適化を図る。
建設現場では、デジタル技術活用による生産性を向上を通じて、働きやすさや賃金上昇につなげる。360度カメラとBIMを組み合わせた技術により配筋検査の効率を図る他、見積査定業務を効率化するソリューションも開発する。製造や物流拠点の省人化/無人化を見据えた次世代型施設の提案も行う。
道路や公共施設などのインフラ運営に対しては、民間の知見とデジタル技術を活用した効率化を提案する。両社は既に、インフロニアグループの愛知道路コンセッションで有料道路におけるEAM(設備資産管理)ソフトウェアの開発、三浦下水道コンセッションではアナリティクスを用いた光熱費削減ソリューションの開発に携わった実績がある。これらに新会社のエキスパートの知見を加えることで、効率化と品質向上を両立する新たなマネジメントモデルの適用と拡大を図る。
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