キーノスロジックは、DWG互換CADソフト「ARES」に搭載可能な土木業界向けアドオン「J-CIVIL」の提供を開始した。日本独特の平面直角座標に対応し、図面から任意の箇所の座標を割り出せ、衛星写真との重ね合わせなど、現場状況の見える化が可能になる。
キーノスロジックは2024年12月、DWG互換CADソフト「ARES Commander(アレス コマンダー)」を土木向けで使えるようにするアドオン「J-CIVIL」の提供を開始したと発表した。
日本の工事では座標の考え方が独特でX軸とY軸が反転している。通常のCADソフトは世界標準のため、座標を反転する必要があった。
また、2023年4月から国の発注工事でBIM/CIM義務化により、3Dモデルが必須となったが、従来のCADソフトでは「2次元のみ」「独特な日本の座標」の問題があり、対応しきれない。
J-CIVILは日本の平面直角座標系に対応し、従来は用紙として扱うことが多かった図面を1分の1スケールに変換して活用できる。図面上の任意の座標を割り出せる他、衛星写真を図面の背景に重ね合わせることも可能で現場状況の見える化が実現する。
3Dデータを扱え、100万円を超える土木専用CADと比較しても価格を抑えている。J-CIVILとARES Commanderを併せて導入した場合の3年プラン価格は21万3400円(税込み)だ。
現場では目印となる座標を基に工事を進めるのが常なため、日本独特の座標に強いJ-CIVILは国内全ての現場で活用できるポテンシャルを秘めているという。
今回のリリースに合わせキーノスロジックでは、30日間無償のデモライセンスも配布している。
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