AIでインフラ構造物点検を半自動化するサービス提供 撮影から納品まで「OX」が受託もAI

応用地質グループのOXは、インフラ構造物の点検にAIを活用してトータルサービスをスタートする。第一弾で2024年12月、コンクリート柱のひび割れを対象に、点検結果レポートの納品までの納期を半分に短縮するサービスの提供を開始する。

» 2024年11月19日 08時00分 公開
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 応用地質グループのOXは、コンクリート構造物の変状スクリーニング点検サービス「OX 点検」の提供を2024年10月15日に開始した。

AIによるインフラ点検の撮影からレポート作成までトータルサポート

 OX点検は、同日にスタートしたインフラ点検AIサービス「OX プラットフォーム」を活用し、コンクリート構造物の目視点検を効率化する。OX プラットフォームは、AIによるひび割れ検出モデルや多様な解析モジュールを組み合わせ、点検業務に特化したAIアプリケーションを簡単に構築できる。

OX プラットフォームの概要 OX プラットフォームの概要 出典:OXプレスリリース

 AIによる点検手順は、最初にインフラ構造物の撮影写真をアップロードし、プラットフォーム上でひび割れや遊離石灰などを検知するための各種AIモデルと、ひびの幅や長さ、変状展開図の作成といった機能を備えた解析モジュールを選ぶと、AIが変状展開図を自動悪性して出力する。そのため、従来の目視点検やCAD作業の多くをAIで自動化し、作業効率や点検業務の生産性向上につなげる。

 OX 点検は、OX プラットフォームの点検作業をOXがトータルでサポートし、短期間・低コストでのスクリーニング点検を実現する。具体的にはコンクリート構造物の静止画や動画を撮影をはじめ、AIで変状の位置や形状の自動解析、さらにAI解析結果を目視でも確認して修正して品質を担保しつつ、最終的には点検レポートを作成して納品までを提供する。

OX 点検の概要 OX 点検の概要 出典:OXプレスリリース

 OX 点検の第一弾で2024年12月に、コンクリート柱のひび割れ点検サービスを先行提供する。デジタルカメラによる撮影で柱4面の展開図を作成し、ひび割れの位置や形状を記録したレポートを作成する。点検結果をもとに、必要な箇所の効率的な詳細点検が可能となる。サービス利用により、レポートまでの納期も約50%短縮し、コストの大幅削減も見込める。料金は、コンクリート柱100本の点検で50万円〜。

 また、OX プラットフォームは有償のカスタム開発オプションで、顧客のデータを活用した検出精度の向上や独自の解析モジュールの統合も可能となり、2024年度内に数社との連携サービスをリリースする。

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