生成AIを活用している企業に「経営層の理解」について聞くと、約8割(大いに理解あり51.7%、やや理解あり28.0%)が「理解がある」と回答した。一方で、回答者の階層別にみると、「大いに理解あり」と答えたのは経営者で67.7%と7割近くに達する一方、一般社員からの評価は30.4%に過ぎず、経営者の理解について30ポイント以上のギャップが生じていた。
「現場の理解」については、約6割(大いに理解あり23.9%、やや理解あり35.6%)が「理解がある」と回答した。回答者の階層別では、「大いに理解あり」は経営者で29.7%、一般社員は19.6%にとどまり、一般社員による現場評価が低いことが分かった。
生成AI活用に関する指針やガイドラインについて、「策定している」と回答した企業は 19.5%だった。ここに「現在、策定中」の9.5%と「策定を検討している」の23.5%を合わせた「策定に前向きな企業」は、52.5%と5割を超えた。従業員数別では「1000人以上」の企業で61.3%に達しており、「100人以上1000人未満」では37.0%で、従業員数が多いほど指針やガイドラインなどを策定していた。
生成AIを活用している企業に、リスクやトラブルの対応方法について尋ねたところ、「特に部門は決めていない」が45.1%で最多をだった。「専門ではないが特定の部門(総務など)で対応」が22.5%、「各部門で対応」が17.4%と続いた。活用指針やリスク対策の情報開示は「自社のウェブサイトで開示」が5.7%、「サービスの説明資料で開示」が3.8%など、いずれかの方法で開示している企業は13.8%にとどまった。
生成AIを活用する上での懸念や課題は「AI運用の人材/ノウハウ不足」が54.1%とトップで、次いで「情報の正確性」が41.1%、「生成AIを活用すべき業務が不明確」が39.1%と続いた。
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