東急建設は、現場で打設するコンクリート表面の緻密化による品質向上を目的に、透水型枠機能がある湿潤/保水養生シート「フィルターシートキュア」をフジモリ産業と共同開発した。一般販売は9月開始を予定している。
東急建設は2024年6月11日、フジモリ産業と共同で、透水型枠機能がある湿潤/保水養生シート「フィルターシートキュア」を開発したと発表した。フジモリ産業が製造、販売を手掛け、一般販売は同年9月を予定している。
コンクリート工事では硬化中に水分が不足すると表面にひび割れが生じたり、十分な耐久性が発揮できなかったりするなどの課題がある。
フィルターシートキュアは、現場で打設するコンクリート表面の緻密化による品質向上を目的とした型枠シートで、型枠に貼り付けて使用し、コンクリートの凝結まで余剰水や空気泡を排出する。構造物にシートを残したまま型枠を外すことでコンクリートの乾燥を防ぎ、打設直後から連続して長期湿潤、保水養生が可能だ。余剰水の排出と適切な養生により、コンクリート表面が緻密化することで、透気係数、中性化、表面気泡発生面積率などの品質と、表面美観の改善が期待される。
東急建設はこれまで、フィルターシートキュアを使用した現場施工を実施しており、今後も引き続き躯体品質の確保と向上を実現するために利用を拡大し、効果を検証していく。
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