千代田化工建設とセンシンロボティクスが業務提携 plantOSとロボット、AIを融合産業動向

千代田化工建設は、センシンロボティクスと、プラントなどインフラ保存でAIやロボット、ドローン活用を目的に資本業務提携を締結した。

» 2024年04月01日 08時00分 公開
[BUILT]

 千代田化工建設は、ドローンなどのロボティクス技術、AI、XRなどを活用した業務ソリューション開発を行うスタートアップのセンシンロボティクスと、産業分野の業務効率化と高度化に向けた協業のさらなる加速を目的に、資本業務提携を締結したと2024年3月6日に発表した。

plantOSとSENSYN COREの組み合わせで、インフラ保守向けソリューションを開発

 センシンロボティクスは、総合エンジニアリング事業者の千代田化工建設と産業分野の業務効率化と高度化に向けた協業のさらなる加速を目指し、資本業務提携を締結したと2024年3月6日に発表した。

 2023年1月に運転(Operation)と保全(Maintenance)向けソリューション提供の専門部を設立し、グループ会社である千代田エクスワンエンジニアリングとともに、国内外顧客のO&M業務の変革をサイバーとフィジカル両面から支援するソリューション「plantOS」を提供している。plantOSは、これまでの産業設備やプラント、メンテナンス分野での現場中心のフィジカルサポートと、長年培ってきた高度分析、解析サービス、IoT、クラウドやAIなどの最新のデジタル技術を組み合わせたプラント操業のOS(オペレーションシステム)となるサービス。

「plantOS」のイメージ 「plantOS」のイメージ 出典:千代田化工建設プレスリリース

 今回の協業では、千代田化工建設が国内外顧客のO&M業務の変革をサイバーとフィジカル両面から支援するplantOSに、センシンロボティクスのデータ分析/ロボット制御プラットフォーム「SENSYN CORE(センシン コア)」を中心としたインフラ保全領域で磨いてきた技術力を融合する。ロボットやドローンを使ってタイムリーにデータ収集し、3Dデジタルツインプラットフォームへ集約して、AIなどの最新技術を用いて洞察を導き出し、新たな価値を生み出すソリューションを共創する。

 プラント操業の現場で、少人化がもたらす深刻な人手不足の中、老朽化する設備の健全性を維持するには、日常点検の質と頻度を上げることが重要とされ、自動巡回型のドローンやローバー型ロボットの導入や取得するデータの利活用による業務の効率化/高度化は近い将来必要不可欠となる。

 一方、先進技術の導入、活用には専門の知識が求められる。継続的なメンテナンスなど、初期投資以外にも多くの運用コストがかかり、新技術や製品は、継続的かつ頻繁に更新されるため、全事業者が容易に導入できない。

 こうした課題に対し、両社は、センシンロボティクスのロボティクスやAI、xRといった技術力と、千代田化工建設の現場(フィジカル)も含めた総合力を合わせ、持続可能で安心安全な企業活動につながるビジネスセイフティーの提供を目標に掲げる。

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