戸田建設、西松建設、奥村組は、ネクストフィールドの「e-Stand」をベースとした「土木工事プラットフォーム」を構築する。土木工事でのシステム連携と共同利用、データ連携/活用に関する共同研究開発契約を締結した。
戸田建設、西松建設、奥村組の3社は、2024年3月28日、建設業のDX推進による生産性向上や労働時間短縮に向けた「土木工事プラットフォーム」の構築を開始したと発表した。3社は、土木工事でのシステム連携と共同利用、データ連携/活用に関する共同研究開発契約を締結し、開発を進める。
開発のベースとなるプラットフォームは、ネクストフィールドの「e-Stand」を活用する。3社が連携することで、システム開発期間短縮とコスト削減を目指す。各社のソフトウェア、ハードウェアや市販ツールとも連携することで、データの蓄積と活用の効率化を図る。
まずは、3社JVで施工中のシールドトンネル工事をモデル現場に、計測やモニタリングを実施しているシステム、データ蓄積を、土木工事プラットフォーム上で運用。シールド掘進での振動計測と、地盤掘削などによる山留壁の変状計測を、土木工事プラットフォームで一元管理する。取得したデータをもとにリアルタイムで現場を可視化し、リスクを早期発見するシステムの構築を進める。また、蓄積したデータを活用し、計測管理の高度化を目指す。その先は、現場管理業務の時間短縮をはじめ、資料作成や報告業務の簡素化、データ連携による施工管理の品質向上、安全管理への展開にも取り組む考えだ。
戸田建設、西松建設、奥村組、ネクストフィールドの4社は今後、現場管理に使用する各種システムとデータ連携し、土木工事プラットフォームに蓄積されたデータ分析を行う。天気やWebカメラ、工程表、地図情報(ハザードマップ)などと連携することで、熟練の現場監督の現場管理の知識や感覚などのノウハウを一元化し、多様な建設現場をサポートするシステムの提供を目標に定める。将来は新システムを他の建設会社に提供、拡大し、建設業界全体の現場管理の効率化へ寄与する。
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