積水化学工業 住宅カンパニーの2022年度通期売上は5480億円、1棟の単価アップで伸長産業動向(4/4 ページ)

» 2022年11月24日 07時00分 公開
[遠藤和宏BUILT]
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全7工場で2030年度に鉄骨構造体の生産工程における自動化率を95%に

 全国一斉まちづくりプロジェクトでは、建物だけでなく土地のレジリエンスも強化した高付加価値分譲地を2021年7月に順次販売開始し、2022年9月時点で277区画を提供している。積水化学グループの強みを生かした環境・防災対応の共通化とさまざまな地域課題を解消する「まちづくりの仕組み」が日本デザイン振興会に評価され、「2022年度のグッドデザイン賞」も受賞した。

「全国一斉まちづくりプロジェクト」のイメージ

 さらに、創エネ、省エネ、蓄エネを達成した設備や豪雨対策を施した建材などを導入した住宅で構成される住宅街を展開する戸建て分譲地ブランド「ユナイテッドハイムパーク」を2022年10月に立ち上げた。

 ユナイテッドハイムパークでは、積水化学グループが販売している雨水貯留槽「クロスウェーブ」と「コンパクト雨水浸透マス・有孔管」を全区画の建物で採用し、屋根に降った雨水を地下に一時貯留・浸透させることで下水管への雨水排水量を抑え、台風や集中豪雨時の内水氾濫抑制を図っている。

 建物では、停電時でも電気が使える太陽光発電システムと蓄電池を導入し、災害時の生活をサポートする他、2022年4月に防犯機能を強化したHEMS「スマートハイムナビ」を採用している。スマートハイムナビでは、HEMSのモニターやスマートフォンで、窓の施解錠や開閉を確かめられるだけでなく、外出先から玄関の施錠操作も行える。

 環境配慮に関して、太陽光発電システムや蓄電池、HEMS、電気自動車用コンセントを建物に備えることで、ZEH区分の中でも最高ランクの『ZEH』としている。

 工業化住宅イノベーション再発信プロジェクトでは、積水化学工業 住宅カンパニーが保有する全7工場に、構造体自動組み立て設備を導入し、鉄骨構造体の生産工程における自動化率を85%として、生産性を15%アップする。

「工業化住宅イノベーション再発信プロジェクト」のイメージ

 「全7工場では、2030年度に、鉄骨構造体の生産工程における自動化率を95%とし、生産性を30%アップするだけでなく、溶接強度の不具合を事前検知するシステムを導入して品質管理を安定させる。加えて、2030年度に、AIにより工程計画の管理が行えるようにする」(神吉氏)。

 買い取り再販Beハイム展開プロジェクトでは、買い取り再販ブランドのBeハイムを2020年度に立ち上げ、既築住宅を買い取り、リノベーションし、再販している。Beハイムによる売上棟数は、2020年度が25棟で、2021年度は70棟、2022年度は135棟と、右肩上がりを続ける。

買い取り再販ブランド「Beハイム」の展開イメージ
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