積水化学工業 住宅カンパニーは、2022年度上期の売上高が2602億円で、営業利益は148億円となったことを公表した。下期の売上は2878億円で、通期の売上は5480億円となり、下期の営業利益は222億円となる見通しだ。
積水化学工業は2022年11月10日、都内で同社グループの業績などを公表する記者発表会「積水化学グループの社会課題解決への取り組みについて」を開いた。
会場では、積水化学工業 代表取締役社長 加藤敬太氏がグループ全体の取り組みや注目の製品「フィルム型ぺロブスカイト太陽電池」と技術「バイオリファイナリー」を紹介した。
その後、積水化学工業 取締役専務執行役員 住宅カンパニー プレジデント 神吉利幸氏は、積水化学工業グループ 住宅カンパニーの業績や取り組みについて説明した。
積水化学工業の加藤氏は、「積水化学工業グループでは、収益力強化に継続して取り組み、2022年度の売上は過去最高の1兆2760億円で、営業利益は1000億円となる見込みだ。これにより、2020〜2022年度の中期経営計画“Drive2022”の目標を達成すると予想している。一方、策定した長期ビジョン“Vision 2030”では、ESG経営で住まいや社会インフラなどの事業を展開し、2030年度までに売上2兆円と営業利益率10%以上の実現を目標に掲げている」とあいさつした。
Vision 2030の目標を達成するために、積水化学工業グループでは、「レジデンシャル」「アドバンストライフライン」「イノベーティブモビリティ」などを対象とした戦略領域マップを策定している。
レジデンシャルでは、工業生産技術を核とした住宅総合建設・不動産業を目指し、環境・ライフライン事業で持続可能な社会インフラをグローバルで構築して、高機能プラスチック事業でくらしを進化させる高付加価値製品をリリースする。
加えて、2022年10月には、マーケティング、生産、技術など、あらゆる面でのシナジーを追求し、積水化学工業グループに所属する高機能プラスチックカンパニーの耐火材料事業、CPVC関連事業、クロスウェーブ製品事業を同グループの環境・ライフカンパニーに移行し、環境・ライフカンパニーの積水成型工業とSEKISUI KYDEXを高機能プラスチックカンパニーに移した。
環境配慮に関しては、2050年までに、GHG(Green House Gas、温室効果ガス)排出量ゼロやサーキュラーエコノミーと健全な水に満ちた社会を達成し、地球の生物多様性を保全する。「積水化学工業グループでは、2021年度時点で、2013年度と比較して、GHG排出量を21%減らし、2030年度では、2019年度と比べ、GHG排出量が半減すると推定している」(加藤氏)。
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