フィルム型ぺロブスカイト太陽電池は、軽く柔軟で、さまざまな場所へ取り付けられ、積水化学工業の独自技術を用いており、10年相当の屋外耐久性を備え、15%の発電効率を確保している。フィルム型ぺロブスカイト太陽電池を製造するために、積水化学工業では、30ミリ幅でのロール・ツー・ロール要素技術を完成させた。
「フィルム型ぺロブスカイト太陽電池の事業化を2025年に行うために、当社では、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のGI(Green Innovation)基金に応募し、NEDOからのサポートを受け、1ミリ幅でのロール・ツー・ロール要素技術を確立し、歩留まりを改善する。なお、2023年に大阪市北区で完成する“うめきた”駅にフィルム型ぺロブスカイト太陽電池を配置し、施工方法を開発する。さらに、脱炭素化支援機構に出資し、協業先の発掘や脱炭素ビジネスのアイデアを模索する予定だ」(加藤氏)。
バイオリファイナリーは、ガス化やガス精製技術、微生物触媒利用技術を活用し、可燃ごみをエタノールに変換する世界初の技術で、久慈実証プラント(岩手県久慈市)で実証実験を開始するだけでなく、事業ブランド「UNISON」を立ち上げ、資生堂や住友化学と連携している。
また、積水化学工業グループが材料の開発で培った知見や素材データの統合で構築した独自のマテリアルズインフォマティクス(MI)に最先端の外部技術を導入し、新材料の発見と開発スピードの加速を実現する。具体的には、MIを進化させ、データ駆動型の材料開発基盤を開発する見通しだ。
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