大成有楽不動産は、総合管理を受託している都内のオフィスビルで、清掃、警備、案内の機能を備える複合型サービスロボットの実証実験を開始した。
大成有楽不動産は2022年1月19日、ビルの設備から、清掃、警備、受付まで総合管理を受託する東京都内のオフィスビルで、複合型サービスロボット「Toritoss」を活用したビル管理業務効率化の実証実験を2021年12月に開始したと発表した。
複合型サービスロボットのToritossは、オムロン ソーシアルソリューションズが開発した清掃、警備、案内の役割を1つの躯体に備えた国内初の複合型サービスロボット。搭載している3種類の機能を効率良く生かしながら、24時間フル稼働する。
機能の1つ警備は、あらかじめ設定した経路や時間に従って施設内を巡回する。内蔵カメラでの周囲の確認やスピーカーやマイクを通じた声掛けも遠隔で可能となる。清掃では、障害物を自動回避しながら、床のごみを吸引(除塵型)して、巡回清掃を行う。案内は、前面のディスプレイとスピーカーで、施設案内や広告などの動画コンテンツを再生する。
今回の実証実験は2022年2月まで実施し、管理品質の向上や労働時間短縮の効果を検証する。その先には、他の管理物件への展開も検討していく。
大成有楽不動産は、ロボット実証の背景には、労働集約型産業であるビル管理業界では常態的な人手不足が深刻で、業務の効率化が課題となっていることがあると話す。そのため、ロボット活用の検討以外にも、独自の建物情報管理システムの構築、建物点検アプリの導入なども進め、ビル管理業務のDXを目指すとしている。
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