電気通信設備工事の大手である「エクシオグループ」「コムシスホールディングス」「ミライトホールディングス」の3社は、テレワークによる光回線需要の増加やモバイル分野での5Gをはじめとする基地局インフラ構築の増大などを背景に、第1四半期に続いて大幅な増益となり、業界全体の好業績の要因となった(図表4)。
同業種の主要10社合計は、売上高(前年同四半期比2.3%増)、営業利益(同9.9%増)、経常利益(同9.2%増)、純利益(同10.0%増)と、全てが前年同四半期比で増加しており、業界全体として増収増益の堅調な決算となっていることが判明した。
管工事業各社の純利益をみると、4社が減益となりました(図表5)。特に、「大気社」「ダイダン」「朝日工業社」が大幅な減益となっている。この要因について、大気社は「海外子会社の採算性悪化や法人税などの負担が増加したため」、ダイダンは「完成工事高の減少および利益率の低下」としている。
同業種の主要10社合計は、売上高(前年同四半期比1.8%増)、経常利益(同2.7%増)が前年同四半期比で増加する一方、営業利益(同0.04%減)、純利益(同8.0%減)は減少となり、収益性が悪化している。
プラント・エンジニアリング業の主要10社合計は、売上高(前年同四半期比2.5%増)、営業利益(同1.4%増)、経常利益(同1.1%増)が前年同四半期を上回った。一方、純利益(同245.9%減)は大幅な減少となった(図表6)。
大幅減益の要因は、業界最大手の「日揮」が582億円、2番手の「千代田化工建設」が203億円の多額の特別損失を計上した影響であり、経常利益レベルでは収益性を維持している。
住宅・不動産業は、政府による各種住宅取得支援策等により住宅市場が堅調に推移していることを背景に、5社が増収増益の好調な決算となった(図表7)。とくに純利益は、7社が前年同四半期を上回っており、顕著な収益性の向上がみられる。三井不動産の純利益(同854.9%増)が大幅に増加している要因は、前年同四半期に特別損失として460億円を計上していることによる。
同業種の主要10社合計は、売上高(同6.0%増)、営業利益(同21.3%増)、経常利益(同23.9%増)、純利益(同32.8%増)の全てが前年同四半期比を上回り、好調な決算となった。
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