コロナ禍前後の技術者と技能工の需給動向「建設技能工の人材需要は逼迫化」産業動向(2/2 ページ)

» 2021年09月06日 06時00分 公開
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建設技術者数は30万人で、前年同月と同数

 建設技術職の雇用動向では、2021年6月の建設技術者数は30万人(前年同月比100.0%)で、前年同月と同じ。

 ハローワークにおける建築・土木・測量技術者(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月を0.2ポイント上回る5.76倍で2カ月連続上昇した。

 労働需給の先行指標となる新規求人倍率は、前年同月を1.51ポイント上回って10.37倍となり、6カ月連続で前年同月を上回っており、建設技術者の需給状況は再び厳しくなっている。

 有効求人数は、前年同月比114.9%となり、5カ月連続で増加。新規求人数も同110.3%と5カ月連続で増加し、建設技術者の需要は増加傾向が鮮明となっている。

 充足率は、前年同月より0.25ポイント低下して3.56%となり、ハローワークで建設技術者を採用することは困難な状況が続く。

※充足率=(就職件数/新規求人数)×100%

建築・土木・測量技術者を対象にした雇用関連指標の推移(常用・除くパート) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より建設HR 編集部が作成
建築・土木・測量技術者を対象にした雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より建設HR 編集部が作成

 建設技能工の雇用動向についてみると、ハローワークにおける建設・採掘の職業(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月比0.02ポイント上がり、5.18倍となった。

 労働需給の先行指標となる新規求人倍率は8.75倍(対前年同月比+1.24ポイント)で、11カ月連続で前年同月を超え、建設技能工の需給動向は逼迫に向かっていると考えられる。

 有効求人数は、前年同月比109.7%となり、10カ月連続で前年同月を上回った。新規求人数も同108.6%と同じく、10カ月連続で前年同月よりも増加し、企業の求人意欲は上昇傾向が続いている。

 充足率は前年同月より、0.87ポイント低下して5.99%となり、ハローワークで建設技能工を採用することは困難な状況が継続している。

建設・採掘を対象にした雇用関連指標の推移(常用・除くパート) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より建設HR 編集部が作成
建設・採掘を対象にした雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より建設HR 編集部が作成

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