調査リポート
» 2021年06月01日 06時00分 公開

建設技術者の雇用動向「新型コロナの影響は限定的」、ヒューマンリソシア総研産業動向(1/2 ページ)

ヒューマンリソシア総研は、国内における建設業の人材市場動向をまとめた2021年5月分のマンスリーレポートを公表した。今月のトピックスでは、厚生労働省の「一般職業紹介状況」をベースに、2020年度の建設技術者を対象にした雇用環境の動向を探っている。

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 ヒューマンリソシアが運営するヒューマンリソシア総研(旧ヒューマンタッチ総研)は2021年5月21日、国内における建設業の人材市場動向をまとめたマンスリーレポート「ヒューマンタッチ総研〜Monthly Report 2021年5月」をリリースした。

 今月のトピックスでは、厚生労働省の「毎月勤労統計調査」をもとに、2020年度の建設技術者を対象にした雇用環境の動向について紹介している。

■2020年度、建築・土木・測量技術者の有効求人数は減少、有効求人倍率も低下

 建築・土木・測量技術者(常用・パート除く)の2020年度(2020年4月〜2021年3月)の1カ月あたりの平均有効求人数は前年度の5万7826人から5万5505人に減少。有効求人倍率も同6.65倍から5.87倍へと大幅に低下した(図表1)。

 2016年度以降、建築・土木・測量技術者の有効求人数は増加が続き、有効求人倍率についても上昇し続けてきたが、2020年度は、東京オリンピック・パラリンピック関連需要がピークアウトしたことに加えて、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、企業の建築・土木・測量技術者に対する求人意欲は若干低下している。

【図表1 建築・土木・測量技術者の有効求人数・有効求人倍率の推移】 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」よりヒューマンリソシア総研が作成

■新型コロナが建築・土木・測量技術者の需要に与えた影響は“比較的小さい”

 有効求人数の対前年増減率を専門的・技術的職業総計と比較してみると、2020年度については専門的・技術的職業総計の有効求人数は対前年比▲14.5%と大幅な減少になったが、建築・土木・測量技術者は同▲4.0%の減少にとどまっている(図表2)。

 2020年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、専門的・技術的職業についても雇用環境は大幅に悪化していますが、建築・土木・測量技術者についてはその影響は限定的であり、比較的雇用環境は堅調だったと考えられる。

【図表2 有効求人数の対前年増減率の比較】 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」よりヒューマンリソシア総研が作成

建設業就業者数は499万人で減少、新規求人数は7万9275人で増加

 建設業界の人材動向では、2021年3月の建設業就業者数は499万人(前年同月比97.5%)、雇用者数は405万人(同97.6%)でともに減少した。

 一方、公共職業安定所(ハローワーク)における新規求人数は7万9275人(同116.5%)と4カ月連続の増加。

建設業における就業者数と雇用者数の推移 出典:総務省「労働力調査」よりヒューマンリソシア総研が作成
建設業における新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く) 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」よりヒューマンリソシア総研が作成
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