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» 2021年06月04日 10時00分 公開

「住宅着工統計」に見る住宅市場の動向「2020年度の新設は8.1%減少」建設業の人材動向レポート(33)(1/2 ページ)

本連載では、ヒューマンリソシア総研(旧ヒューマンタッチ総研)が独自に調査した建設業における人材動向について、さまざまな観点で毎月レポート。今回は、国土交通省の「住宅着工統計」をもとに新設住宅戸数の最新動向について分析する。

[ヒューマンリソシア総研,BUILT]

 今回は、国土交通省の「住宅着工統計」から新設住宅戸数の最新動向とこれまでの推移についてご紹介する。

■2020年度の新設住宅戸数は、前年度より8.1%減少して、81.2万戸

 2020年度の新設住宅戸数を見ると、総戸数が81万2千戸で対前年度増減率▲8.1%の減少となっている(図表1)。利用関係別では、持家が26万3000戸で同▲7.1%、分譲住宅(マンション)が10万8000戸で同▲3.6%、貸家が30万3000戸で同▲9.6%となっている。

 このような大幅な減少になった大きな要因としては、やはり新型コロナウイルス感染症拡大に伴う経済の停滞や社会的不安感が背景にあったと考えられる。

【図表1 2020年度の新設住宅戸数】 出典:国土交通省「住宅着工統計」よりヒューマンリソシア総研が作成

■新設戸数は「法改正」「消費増税」「リーマンショック」の外的要因で大幅増減

 新設住宅戸数の推移を長期時系列に分析すると、2007年度(対前年度増減率▲19.4%)、2009年度(同▲25.4%)、2014年度(同▲10.8%)の3回大幅な減少となっている(図表2)。

 大幅な減少をもたらした背景を探ると、2007年度は耐震偽装問題への対応として同年6月に建築基準法が改正されて建築確認手続きが厳格化されたことが、2009年度は2008年9月に発生したリーマンショックによる世界同時不況の影響が、2014年度は同年4月の消費増税(5%→8%)に向けての駆け込み需要の反動といった外的要因がそれぞれ考えられる。

 直近の動向については、2019年度は同年10月の消費増税(8%→10%)の駆け込み需要の反動を受け、対前年度増減率▲7.2%。2020年度は、前述のように新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、同▲8.1%と、2年連続で大幅な減少が続いている。

【図表2 新設住宅戸数の時系列推移】 出典:国土交通省「住宅着工統計」よりヒューマンリソシア総研が作成
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