建設HRは、国内における建設業の人材市場動向をまとめた2021年8月分のマンスリーレポートを公表した。今月のトピックスでは、2021年上半期の建設技術者と建設技能工の需給動向を採り上げている。
ヒューマンリソシアが運営する建設人材向けWebサイト「建設HR(旧ヒューマンタッチ総研)」は、国内における建設業の人材市場動向について、マンスリーレポート「建設HR〜Monthly Report 2021年8月」をまとめた。
今月のトピックスでは、2021年の上半期(1〜6月)の建設技術者と建設技能工の需給動向ついて分析している。
2021年上半期における建設技術者の月別の有効求人倍率の推移をみると、コロナ禍前の2019年と比較すると全ての月で下回っているが、コロナ禍が始まっていた2020年と比べると5月、6月は上回っており、徐々に上昇傾向となっている(図表1)。
次に新規求人数の推移では、全ての月で2020年を上回り、2月と5月以外は2019年も上回っている(図表2)。
このように2021年上半期における建設技術者への需要は、コロナ禍前の2019年と比較しても高い状況で、今後については人材需給がさらに逼迫(ひっぱく)化することも考えられる。
建設技能工についてみると、有効求人倍率は5月、6月と2020年を上回り上昇傾向にある。6月の有効求人倍率は5.37倍と2019年の5.43倍に迫る勢いとなっている(図表3)。新規求人数は、5月以外の全ての月で2020年、2019年ともに上回っており、建設技能工の人材需給は建設技術者以上に逼迫化することが推測される(図表4)。
建設業界の人材動向では、2021年6月の建設業就業者数は465万人(前年同月比98.3%)、雇用者数は382万人(同98.5%)でともに2カ月連続で減少した。
一方、公共職業安定所(ハローワーク)における新規求人数は8万1586人(同106.4%)と7カ月連続の増加となった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.