ではWebインターンシップのアンケート結果を見てみよう。アンケートは11人の参加者に回答してもらった。「非常にためになった」「ためになった」「普通」「あまりためにならなかった」「全くためにならなかった」の5段階で感想を聞き、順番に5点〜1点の点数を付けて、人数で割ったものが下記の評価点となる。下記のように、演習の内容、当社の取り組み、総合評価とも、とても満足度が高い結果となった。
アンケートの中で、多くのコメントを寄せていただいたが、その一部を紹介する。
■Webインターンシップ全体の感想
■権限・承認フロー演習の感想
■指摘事項・マークアップ演習の感想
■干渉チェック演習の感想
■今回のBIM 360ワークショップで学んだこと
Webインターンシップは、当部門の新入社員と2年目の社員10人が企画・立案し、準備や講義なども行った。自分の在籍する大学の卒業生や年齢の近い社員と触れ合い、教育と実務の違いを理解することで、短い時間ではあったが、貴重な経験をしていただけたことと思う。参加者の多くが、現時点では当社の採用選考の受験を考えていることも大変うれしく思う。
これまで、数回に渡って、大和ハウス工業の「啓蒙期」と「導入期」の社内人財を育てるための教育について述べてきた。これから当社は、次の「展開期」に移り、BIMによる大きな成果を発揮する時期に移行するだろう。「展開期」においては、設計・施工の技術者だけでなく、プログラミングやデータベースに長けた担当者も必要となるはずだ。そのため、これまで以上に大学などとの産学連携が求められる。
今回のWebインターンシップを通して、彼らの無限の可能性から、私も想像しえなかった新しい建設業の在り方を創出してくれると確信を得ることができた。
伊藤 久晴/Hisaharu Ito
大和ハウス工業 技術統括本部 建設デジタル推進部(旧・BIM推進部) シニアマネージャー(2020年9月現在)。2006年にオートデスクのセミナーでRevitの紹介をし、2007年RUG(Revit User Group Japan)の初代会長となって以来、BIMに目覚める。2011年RUG会長を辞して、大和ハウス工業内でBIMの啓蒙・普及に努め、“全社BIM移行”を進めている。「BIMはツールではなく、プロセスであり、建設業界に革命を起こすもの」が持論。
近著に「Autodesk Revit公式トレーニングガイド」(2014/日経BP)。
★連載バックナンバー:
『BIMで建設業界に革命を!〜10兆円企業を目指す大和ハウス工業のメソッドに学ぶ』
■第11回:「設計BIM全社移行を実現する社内教育の秘訣」(BIM導入期編)
■第10回:「“設計BIM全社移行”を実現する社内教育の秘訣」(BIM啓蒙期・後編)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.