スターツCAMは、BIMも含めた施設に関連する情報を統合し、ライフサイクルマネジメントを支援するプラットフォーム「FM-Integration」を開発した。FM-Integrationは、ファシリティマネジメントの共通データベースをはじめ、BIMモデルや図面管理、長期修繕計画、点検、保全管理など、FM業務におけるさまざまな機能を統合したクラウドタイプのサービスで、ビル所有者や施設管理者向けにサブスクリプションで提供している。
スターツCAMは、統合ファシリティマネジメント(FM)システム「FM-Integration(エフエム・インテグレーション)」を活用したクラウドサービスをビルオーナーや施設管理者などに2020年10月から提供している。
FM-Integrationは、ファシリティマネジメントに関するデータ活用を促進することを目指し、FMシステムが開発し、スターツCAMが検証及びフィードバックやBIMデータの提供などを行ったという。
システムは、「施設台帳管理システム」と「長期修繕計画システム」と「ダッシュボードの機能」を統合し、さらにBIMの共通データ形式のIFCに対応した「IFCビュワー」を搭載した国内初のWebシステムを謳(うた)っている。スターツCAMは、建物の事業計画から、設計、施工、維持管理までを一気通貫でマネジメントするサービス「BIM-FM PLATFORM」の中核に、FM-Integrationを位置付け、サブスクリプション型(年額利用料または月額利用料)のクラウドサービスとして、ビル所有者をはじめ、金融機関、FMコンサル事業者、施設管理会社などへ積極的に提案している。
FM-Integrationのコンセプトには、施設の維持・保全に関わるヒト・モノ・情報をつなぐことを掲げる。そのため、FM用の共通データベースを中心に、BIMや図面管理、長期修繕計画、点検、保全管理などFM業務におけるさまざまな機能を連携して統合している。
機能の一つ「台帳機能」は、建物の基本情報をメインに各種台帳(フロア、部屋、備品、設備、工事など)を作成。登録された台帳情報からは、データのベンチマークをまとめ、集計グラフで施設情報を見える化する。インポートやエクスポートは、Excel形式に対応している。
IFCビュワーは、設備と建築など複数のIFCデータをWebブラウザ上に合成表示し、部位種別の抽出、表示の切り替え、台帳連携や設備の系統表示などができる。IFCの属性もデータベース化し、台帳や長期修繕計画を自動作成する。
長期修繕計画では、単体の建物だけでなく、複数物件を比較したシミュレーションや長期修繕計画表をExcelで出力する他、複数建物の部位・部材の情報をインポートして一元化した管理も行える。
クラウドサービスのメリットとしてスターツCAMは、Webブラウザを介して、さまざまなデバイスからアクセス可能なことや安全なデータセンターにデータを保管し、常にバックアップできることなどを挙げている。
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