日本橋一丁目で計画されている再開発事業で、52階建て高層ビルの上層階に、ヒルトンの最上級ラグジュアリーホテルブランド「ウォルドーフ・アストリア」が入ることが決まった。同ブランドは今までに世界で32件を展開しており、日本での出店は初。
三井不動産と米ヒルトンは2020年10月27日、東京都中央区日本橋1丁目で計画されているラグジュアリーホテル「ウォルドーフ・アストリア東京日本橋」のブランディング及びマネジメント契約を締結したことを明らかにした。
ヒルトンの最上級ラグジュアリーホテルブランド「ウォルドーフ・アストリア・ホテルズ&リゾーツ」の名を冠し、日本初進出となるウォルドーフ・アストリア東京日本橋は、2021年度に着工し、2026年の開業を目指す。
ウォルドーフ・アストリア東京日本橋は、2021年度に工事着工予定の「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」のうち、オフィス、商業店舗、サービスアパートメントなどで構成するC街区複合施設の39階から47階まで9フロアに展開する。
ホテル部分は、総延べ床面積約3万2000平方メートルとなる見込みで、60平方メートル以上のゆったりとしたキングルーム含めた全197室の客室に加えて、3つのレストランとウォルドーフ・アストリアの象徴でもあるラウンジ&バー「ピーコック・アレー」の他、屋内プール、スパ、フィットネスセンター、宴会場、チャペルを備える。
立地は、羽田空港から約20キロの距離に位置し、「東京」駅から徒歩圏内で東京メトロ銀座線と東西線、都営浅草線「日本橋駅」に直結した都内の観光スポットへのアクセスに優れた場所。
江戸時代には、五街道の起点として文化・経済・商業の発信地として栄えた日本橋では、三井不動産が2004年の「COREDO日本橋」の開業を皮切りに、「残しながら、蘇(よみがえ)らせながら、創っていく」を開発コンセプトに掲げ、官民で地域一体となった「日本橋再生計画」を推進し、ミクストユースの再開発で都市機能の多様化と賑(にぎ)わいづくりを進めている。
三井不動産 執行役員 ホテル・リゾート本部長 川村豊氏は、「当社が官民地域一体で推進する日本橋再生計画での新たな大規模ミクストユース開発に、世界最高峰のラグジュアリーブランド“ウォルドーフ・アストリア”の出店が決定し、街づくりの核の一つとなることに大きな期待をしている」とコメント。
再開発事業の全体概要は、東京都中央区日本橋一丁目の敷地面積約1万8990平方メートルで、A〜C街区の一体的な都市再生を行う。日本橋川に面するA街区には、1930年に竣工した日本橋野村ビル旧館の外観を保存しつつ、4階建てのオフィス・商業施設にリニューアル。隣接するB街区は、地下2階・地上7階の店舗と住宅から成る複合ビルを建設する。
A/B街区と街路を挟んだC街区は、地下5階・地上52階建てで、低層階に大規模カンファレンス施設(会議室)やビジネス支援施設などとし、中層階にオフィスビル、高層階に今回出店が決まったウォルドーフ・アストリア東京日本橋を配置する。再開発事業の総延べ床面積は約38万300平方メートルの計画で、完成は2025年度を予定している。
再開発組合の組合員は、三井不動産、野村不動産、野村ホールディングスの3社で、設計は日建設計が担当する。
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