武蔵コーポレーションとNTT東日本は、広域Wi-Fiとカメラを活用した賃貸管理業務の効率化に関する実証実験を行い、遠隔監視の導入により1棟当たり年間48時間の業務時間削減につなげた。
武蔵コーポレーションとNTT東日本は2026年2月6日、広域Wi-Fi「IEEE 802.11ah(11ah)」とカメラを活用し、賃貸管理業務の効率化と物件価値の維持/向上を図る実証実験を実施したと発表した。遠隔監視の導入により1棟当たり年間48時間の業務時間を削減。共用部の管理状態改善にもつながった。
11ahは920MHz帯を利用するIEEE標準規格。従来の2.4GHz帯や5GHz帯のWi-Fiと比べて通信距離が長く、一定の遮蔽物がある環境にも対応。画像や映像の送受信にも利用できる数Mbps程度のスループットなども特徴だ。
実証実験では2024年11月19日から、武蔵コーポレーションが保有/管理する賃貸物件7棟を対象に、11ah対応アクセスポイントを設置してマンション全体をカバーする無線環境を構築。併せて複数台のカメラを設置し、共用部の遠隔監視を実施した。
実証の結果、賃貸管理業務に必要な映像品質が確保されていることを確認。従来は週1回の現地訪問を行っていた物件について、リアルタイムで遠隔監視が可能になり、1回当たりの平均で往復60分の移動時間を削減。年間で48時間(月4回×12カ月)の業務時間削減につながった。
また、カメラ映像を活用し、ごみ捨てマナーの悪い入居者や共用部での喫煙行為といったトラブルの原因を迅速かつ正確に把握し、適切な対応が可能となった。ごみ置き場の状態が大幅に改善され、駐輪場における自転車の置き方の適正化にも効果が見られた。カメラ設置前に発生していた「清掃状態の悪さを理由とする退去」はゼロになり、共用部に関するトラブル解消を通じて、オーナーが売却を検討する際に買主が抱きやすい懸念の低減にも寄与する。
今後、武蔵コーポレーションは、実証実験の成果を踏まえ、賃貸管理業務の効率化を継続して推進。NTT東日本は11ahアクセスポイントを用いた無線環境の構築に加え、Matter、カメラなどのIoTデバイス、AIといった周辺技術やデバイス活用を検討しながら、サービス開発に向けた取り組みを進める。
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