フジタは、山岳トンネルの覆工コンクリート打設時に、セントルに作用する圧力に応じてコンクリートポンプの圧送速度を自動制御する「ポンプ圧送速度制御システム」を開発し、広島県呉市で施工中の「広島呉道路 呉トンネル工事」に導入した。
フジタは2026年6月30日、山岳トンネルの覆工コンクリート打設時に、セントル(移動式型枠)にかかった圧力に応じてコンクリートポンプの圧送速度を制御し、円滑に自動打設する「ポンプ圧送速度制御システム」を開発したと発表した。
フジタが広島県呉市で施工中のNEXCO西日本発注「広島呉道路 呉トンネル工事」に導入し、自動打設と組み合わせることで従来比最大50%省力化できると確認した。
山岳トンネルの覆工時、通常はセントルを用いて側壁部に左右交互にコンクリートを打ち込む。この際、コンクリートが偏ると片側の側圧が過度に上昇し、セントルの変形やずれによる出来形不足につながる恐れがある。圧力が上昇する傾向にある場合はポンプの圧送速度を落として吐出量を調整するが、従来これらの判断や操作は作業員の経験や勘を基に手動で行っていた。また、自動打設では圧力が上昇すると緊急停止などの対応が必要となり、自動化のメリットを阻害することも課題となっていた。
新システムは、打設時にセントルにかかる圧力をリアルタイムで監視しながら密充填と空隙の発生を防止するフジタの「圧力ウォッチャー」と、岐阜工業が開発した「トンネル二次覆工自動打設スライドセントル」を組み合わせたもの。圧力を監視/制御しながら自動打設を止めることなく連続施工できるため、施工管理の効率化につながる。
従来、自動打設によって、覆工作業員は1班6人編成から4人編成まで削減できたが、新システムでは圧力監視とポンプ操作が不要となるため、さらに1人削減して3人編成で施工できる。これにより、最大50%の省力化を実現した。
フジタは今後も施工自動化技術の開発を進め、自社施工現場で積極的に活用しながら、覆工コンクリート打設の完全自動化と生産性向上を目指す。
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