数千枚の写真からAIが最適な1枚を選定 3Dスキャンアプリ「Scanat」の新機能:デジタルツイン
natの3Dスキャンアプリ「Scanat」がv2.2.0にアップデートし、位置連動型の写真検索機能が追加された。3Dモデルのある地点をタップすると、数百〜数千枚に及ぶ写真からAIが最適な1枚を自動選定。そのため、写真から「探す」手間を完全に排除できる。
natは2026年3月、3Dスキャンアプリ「Scanat」で「位置連動型写真検索機能」をWebブラウザ版とiOSアプリ版で提供を開始した。数百〜数千枚におよぶ写真から、AI(人工知能)が最適な1枚を自動選定する機能だ。発表によると、日本発のスキャンアプリとしては初の実装となるという。
3Dスキャンアプリ「Scanat」 出典:natプレスリリース
新機能は、3Dモデル上の任意の点を指定するだけで、その位置が写り込んだ写真を即座に検索して一覧表示する。表示する写真は、適合度、距離、角度といった複数の要素を組み合わせた独自のアルゴリズムで評価し、対象箇所を最も適切に捉えた写真を優先表示する。そのため、従来は人手だった写真の選定を自動化できる。
確認したい場所をタップ、または現在選択中のポインタ(ピン)をドラッグして移動させると、右側に抽出された写真一覧が表示される。上下にスワイプして閲覧 出典:natプレスリリース
検索結果として呼び出した写真には、メモや注記を付加して3Dモデル上の特定位置に固定できる他、外部共有も可能だ。現場とオフィス間での情報共有を円滑にし、確認作業の一貫性も高める。
写真一覧の「メモとして追加」ボタンを押すと、3Dモデル上にメモを生成して写真を自動添付 出典:natプレスリリース
natによると、これまで作業員2〜3人で1〜3時間を要していた現地調査が、新機能により作業員1人だけで約20分で完了。帰社後の写真整理や再訪問の手間も軽減し、プロジェクト全体の生産性向上につながる。
建設やインフラ分野では、3Dスキャンによる現場のデジタル化が進む一方で、「3Dモデルで確認した箇所の詳細を写真で見たい」場合、撮影した大量の写真から目的の情報を探し出す作業の負担が課題だった。
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