現場従事者700万人不足を解決するドローンのドクター3機種 低価格/サブスクモデルもドローン(1/2 ページ)

現場作業に従事するノンデスクワーカーは、2030年代に700万人不足するといわれている。人手不足の解決策としてERI Roboticsは、屋内点検用小型ドローン「Small Doctorシリーズ」の新モデルに、用途を特化し、低価格化した3機種を発表。屋内ドローン運用のハードルを下げることで、屋内点検の省人化と安全性向上につなげる。

» 2026年01月29日 15時51分 公開
[黒岩裕子BUILT]

 ERI Roboticsは2026年1月26日、屋内点検用小型ドローン「Small Doctorシリーズ」の新モデルとして、人手による確認が困難な狭小空間や暗所などの点検に特化した3機種を発表した。初心者でも簡単に操縦できる操作性の高さが特徴で、屋内ドローンの運用ハードルを下げることで、屋内点検の省人化と安全性向上を支援する。

「Small Doctor Edge」を持つERI Robotics 代表取締役社長 藤本高史氏(左)と「Small Doctor Crawl」を持つERIホールディングス 取締役会長 増田明代氏(右) 筆者撮影
Small Doctor Crawl(左)、Small Doctor03(中央)、Small Doctor Edge(右) Small Doctor Crawl(左)、Small Doctor03(中央)、Small Doctor Edge(右) 出典:ERI Roboticsプレスリリース

 新モデルは、機体幅18.5センチの極小モデル「Small Doctor Crawl」、高天井やトンネルなど広い暗所空間の点検に適した「Small Doctor 03」、天井の狭小配管部の外観点検に特化した「Small Doctor Edge」。それぞれ用途を切り分け、屋内点検に求められる機能に絞り込んだ。

ERI Robotics 代表取締役社長 藤本高史氏 ERI Robotics 代表取締役社長 藤本高史氏 筆者撮影

 ERI Robotics 代表取締役社長 藤本高史氏は、「2030年代に現場作業に従事するノンデスクワーカーが700万人不足するといわれている。人手不足を背景に、ドローンは設備やインフラ点検で活用が期待される一方、屋内活用に関しては課題も多い。例えば、屋内点検向けの小型ドローンは搭載できるセンサーが限られるため高い操作技術が必要で、性能を高めようとして搭載機器を増やせば機体は大型化する。高性能センサーを積めば機体価格は高額になる」と説明。こうした課題を踏まえ、機体の価格を下げるとともに簡単に操縦できるドローンの開発に取り組んできた。

屋内環境対応ドローンの比較 筆者撮影

 新製品は用途を屋内点検に特化し、飛行を安定化させるセンサーに機能を絞ることで低コスト化を図った。藤本氏は「暗所でも安定した飛行が可能で、エッジAIボードを搭載しながら手のひらに収まる小型サイズを実現した。また、屋内用途特化のコンピュータシステムを採用することで、コスト優位性を確保している。汎用製ドローンでは対応が難しい特殊な現場での活用を見込んでいる」と述べた。

2025年10月にERI傘下に 2026年1月から新社名で始動

ERIホールディングス 取締役会長 増田明代氏 ERIホールディングス 取締役会長 増田明代氏 筆者撮影

 ERI Roboticsは、建設分野の検査事業などを展開するERIグループでロボティクス事業を担う。2025年10月、ドローンスタートアップのTOMPLA(トンプラ)がERIホールディングス傘下に入り、その後、ドローンパイロットの育成やロボティクスを活用した調査事業を手掛けるCOBALT(コバルト)と統合。2026年1月1日付で社名を「ERI Robotics」に変更した。

 ERIホールディングス 取締役会長 増田明代氏は、「建設分野ではインフラの老朽化が進み、自然災害が激甚化する一方、深刻な人材不足に直面している。こうした課題を打破すべく、現場を熟知しているERIグループとして開発したのが今回発表するドローンだ。実機を見て点検現場の未来を感じてほしい」と述べた。

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