ソニーグループのMaprayは、数十億点規模の点群データや巨大な3Dモデルなどの地理空間情報を、一般的なWebブラウザ上で高速かつ高精細に表示できるデジタルツイン向けプラットフォームだ。SDK/APIによる高い拡張性を備え、防災や景観シミュレーション、設備点検など幅広い分野で活用を見込む。
ソニーグループは、「Japan Drone 2026」(会期:2026年6月3〜5日、幕張メッセ)に、数億点規模の点群など大規模な地理空間情報を活用できるプラットフォーム「Mapray(マップレイ)」を出展した。
静岡県が提供する3D点群のオープンデータ「VIRTUAL SHIZUOKA」クラスの50億点超の点群データやPLATEAUの東京23区全域にわたる巨大な3D都市モデルを、一般的なWebブラウザ上で高速かつ高精細に描画できる。また、プラットフォーム上で水量や地形がどう変化したかを時系列や色でビジュアライズし、視覚的に比較可能だ。
Maprayは、大規模な地理空間データをクラウド上で生成/管理/配信する「Mapray Cloud」と、高精細な3D描画を担うグラフィックスエンジン「Mapray JS」から成る。専用ソフトをPCへインストールする必要はなく一般的なWebブラウザ上で利用できる。
LAS形式など一般的な点群のファイルフォーマットに対応しており、データを用意し、座標情報などの必要情報を入力してクラウドにアップロードすれば登録が完了する。ユーザー側での座標合わせやデータの間引き、分割といった面倒な前処理は不要で、専門知識がなくてもスムーズに運用を開始できる。
災害時の情報共有や復旧計画の策定、建築計画の合意形成や景観/眺望の再現の他、設備点検分野での現況記録や現場のリスク管理などでの活用を想定している。
担当者は「鉄道工事の際に沿線の点群データを活用し、工事のシミュレーションなどに使える。工事の前に障害物を確認したり、重機の3Dモデルを配置して搬入が可能か確認したり、事前に検証が可能だ」と説明する。
Maprayは、単なる3Dビューアではなく、自社の業務や目的に応じたシステムを構築できる開発用のSDK/APIも公開している。独自機能を自由にカスタマイズでき、ユーザー側で自社/外部システムと連携を行える点も強みだ。Maprayのコアエンジンに依存しない設計で、シンプルなコード管理を実現している。
展示ブースでは、外部の河川シミュレーションエンジンと連携したデモも公開した。解析結果をMapray上へ重ね合わせ、水の流れや流速をリアルに可視化してみせた。この他、シミュレーションした風の流れをPLATEAUの3D都市モデル上で表現するなど、多様な解析結果を画面上で直感的に把握できるようになる。
料金は基本容量(保存/転送)各200GBまで月額15万円からで、利用容量に応じた追加料金が発生する。
ソニーグループは、さまざまなシミュレーションや地理空間データと組み合わせられるプラットフォームとして、自治体や設備点検分野などでの活用拡大を狙う。
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