今後の展望についてBDC本部 開発部 部長 岩城耕太郎氏は「職人がすぐAIに置き換わる可能性は低いが、工程管理や品質管理、安全管理、調整といった監督業務の一部はAIが支援できる」と述べ、プロダクトの今後の成長の方向性と、建設業界への貢献の在り方を示すロードマップを提示した。
第1段階は、AI活用の土台となる現場データの蓄積と構造化だ。紙図面や日報、写真などをデジタル化し、工程や進捗、作業記録をデータとして蓄積する。写真や検査記録は日時や場所、工種とひも付けて整理し、図面や仕様書も常に最新版の状態とするように一元管理する。
次の段階では、蓄積したデータを基に、AIが現場業務を支援する。日報や報告書の自動作成、写真整理/分類の自動化、工程遅延やリスクの予測に加え、過去案件データを基にした見積もりや施工計画の最適化、図面や仕様に関する問い合わせ対応などを想定する。人が行っていた事務作業や判断の一部をAIが補完することで、現場の負担を軽減する。
さらに将来は、自律的に提案を行う「AIエージェント」へと進化させる構想を示した。工程進捗の常時監視やアラート通知、資材手配や人員配置の自動提案、図面変更時の影響範囲の分析、現場ごとの最適な施工手順の提示などの他、チャット上で「次にやるべき作業」を提示する機能なども想定している。
AIが先回りして現場を支えることで、現場監督の負担軽減につなげるとともに、若手でも一定レベルの判断が可能になる。岩城氏は「例えばAIエージェントが『3日後に雨が降る』という予報を受け取ると、工程の変更や人員手配などの案が提示される。管理者が内容を確認してAIエージェントに指示をすれば、必要な手配が進む世界を想定している」と説明した。
アドバンスト・メディアは、人がAIにより能力を高める「AISH(AI Super Humanization)」をミッションに掲げる。
AmiVoice B-Work Oneは、AIが情報整理や分析を通じて計測値に基づいた示唆を提供し、最終的な判断と責任は人が担う。岩城氏は「AIは人の仕事を奪うのではなく、互いを高め合う相棒のような存在になる。当社は音声認識技術を強みに、AIと自然な対話でつながる未来を当たり前にしていく」と将来像を示した。
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