アンドパッドが建設業従事者を対象に実施した調査によると、普段の業務でAIを活用している割合は約3割にとどまった。活用目的は業務効率化が中心だが、品質/安全管理分野でも活用が広がりつつある。
クラウド型建設プロジェクト管理サービス「ANDPAD」を運営するアンドパッドは2026年2月12日、建設業従事者2000人を対象に実施したAI活用に関する実態調査の結果を発表した。普段の業務でAIを「積極的に活用」「試験的に活用」していると回答した割合は34.8%だった。一方で47.3%が「活用予定なし」と回答した。
活用していると回答した人のうち、約64%がAIを「毎日」または「週に数回」利用していると答えた。AI活用が一部で浸透しつつあるものの、取り組んでいない層も多く、二極化が進んでいる状況が浮き彫りとなった。
AI導入の目的は「省力化/作業効率化」が39.7%、「人手不足への対応」が33.8%と、業務効率化に関する項目が上位を占めた。また「品質の安定化/ミス削減」が30.3%、「技術/ノウハウの継承」が21.3%、「安全性の向上/リスク低減」が20.3%と続き、安定した施工品質の確保も重視されていることが明らかになった
AI導入時に重要視する要素では、「現場と事務の両方で使える汎用性」が27.9%で最多だった。次いで「図面/画像/帳票など建設特有データへの対応力」が24.3%、「既存システムとの連携性」が19.4%と、建設業の業務に沿うことが重視されていた。一方で「分からない」との回答も32.6%に上った。
具体的な活用領域では、「書類作成」が36.8%で最も多く、「施工/安全管理」が24.6%、「工程/進捗管理」が24%と続く。積算や設計、原価管理でも約2割が活用しており、現場からバックオフィスまで利用範囲は多岐にわたっている。
AI活用者の76.4%が「効果を実感している」と回答した。導入効果として66%が「作業時間の削減」と回答、48.9%が「ミス/手戻りの削減」を挙げた。「人材育成」についても24.8%が効果を実感していた。
一方、導入/活用の課題として「社内ルールの未整備」が20.4%、「導入コスト」が20%と上位に挙がった。「分からない」は22.9%で最多となり、AI活用のイメージが湧いていない層が多いことが分かった。
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