清水建設は、建設現場で発生した廃プラスチックを、同じ現場で新築建材として再生利用する取り組みを開始する。第一弾として「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」の現場で実施する。
清水建設は2025年10月8日、建設現場で発生するプラスチック廃棄物を、同じ現場で新築建材に再利用する取り組みを開始すると発表した。第一弾は東京都中央区の「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」の建設現場で実施。現場由来の廃プラスチックで製造したOAフロア用部材を新築建材として活用する「Site to Site」型のマテリアルリサイクルに取り組む。
従来、建設現場から排出される廃プラスチックは、焼却して熱回収するサーマルリサイクルが主流で、マテリアルリサイクルされる割合は約15%にとどまっていた。そのうち70%以上が海外に輸出されており、同一現場内での再利用はほとんど行われていない。
日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業の現場では、回収したプラスチックを樹脂の種類ごとに分別し、再資源化事業者に売却する取り組みを行ってきた。今回、OAフロアの製作/施工を手掛けるニチアスが、再資源化事業者から材料化した廃プラスチックを引き取り、床パネルを支える支持脚頂部のプラスチック部材「ロックセット」の原材料として再利用する。リサイクル部材はニチアスの国内製造拠点で製造する。
再生部材は2025年10月から約4万個を順次現場へ搬入し、2フロア1万平方メートル分のOAフロア施工に使用する。清水建設は、同種のマテリアルリサイクルスキームを他の建設現場にも順次展開する方針を示している。
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