防錆力再生技術の「Arts工法」は鋼構造物のメンテナンス方法の一種で、溶かした金属を吹き付ける防錆溶射の工法。ArtsはAntirust thermal sprayの略で、東京電設サービスが登録商標を保有している。
経年劣化で減耗した亜鉛めっき鋼材は、一般的に延命化対策として防錆塗装を施す。しかし、著しく劣化が進行し、亜鉛めっきが消失した場合は鋼材そのものの取替が必要となる。
Arts工法は、施工に時間とコストを要する鋼材取替を回避するだけでなく、溶融亜鉛めっきと同等以上の防錆力を持つ亜鉛/アルミ擬合金溶射皮膜を形成する。新設同等以上の防錆力を再生させる。改修周期を30年ほど延命し、ライフサイクルコストの低減に寄与する。 ブース担当者は「部材の取替工事では、時間やコストだけでなく、作業員の安全確保も重要だ。溶かした金属を吹き付けるだけなので、作業員の安全性も高まる」と説明した。
東京電設サービスの4つのソリューションは、いずれも現場の課題解決に直結する実用的な技術だ。今回の展示は、電力インフラで培った技術力を、社会インフラの持続可能性に還元する維持管理の新たな可能性を示すものとなった。
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