集塵機能を備えたケレン(錆落とし)用の電動工具「SEClean2.0」は、削り落とした錆を付属の集塵装置で吸引して飛散を防ぐ。作業環境の改善に加え、周辺への影響も最小限に抑えられる。
高い集塵効果の秘密は、ヘッド部に搭載された集塵カバーにある。内側全周にブラシを取り付けて部材との密着性を高め、効率的な集塵を可能にしている。カバーは開閉構造で、さまざまな形状の鋼材でも入隅部にまで研磨ブラシを届けられる。
また、集塵カバーを可能な限りコンパクトにし、無段変速ディスクグラインダーと組み合わせることで、従来工具と変わらない作業性を維持している。装置総重量は6.47キロ(作業部2.17キロ、集塵機能部4.3キロ)と軽量化を実現した。ブース担当者は「鉄塔など高所作業では、重量のある工具は作業者の負担につながる。軽量化によって動きやすさが向上している点も強みだ」と語った。
低VOC製品の「TPW塗料洗浄液」は、トウモロコシ、オート麦、大豆、菜種など植物由来の洗浄液で人体や環境への有害物質を含まない。最終的には微生物によって、98.9%が自然へと還元される。
シンナーや石油系溶剤と異なり、PRTR制度※や有機溶剤中毒予防規則(有機則)、消防法に該当せず、取り扱いや管理が容易である。洗浄対象は幅広く、インキ/塗料/接着剤/ペースト/タール/レジスト/樹脂/ワックス/セラミックス/油脂類などを使用した機械/タンク/配管/備品の他、部品や製品自体に付着した汚れの除去も可能だ。金属に付着した塗料や接着剤などの有機的な汚れを強力な溶解力で分解する。
※PRTR制度:人の健康や生態系に有害な恐れのある化学物質が、事業所から環境(大気、水、土壌)へ排出される量、廃棄物に含まれて事業所外へ移動する量を、事業者が自ら把握して国に届け出し、国は届出データや推計に基づき、排出量/移動量を集計/公表する制度(参照:経済産業省「PRTR制度」)
さらに蒸留再生で、新液と同等の性能を維持したままリサイクルできる。ブース担当者は「SDGsは世界的な課題となっている。TPW塗料洗浄液ならば、メンテナンスの現場から持続可能な社会の実現に貢献できる」と語った。
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