旭化成ホームズは、住宅の生涯CO2収支ゼロを目指す戸建新商品「earth-tect」の販売を開始した。自社製品由来の再エネ電力や環境価値を活用する。
旭化成ホームズは2025年9月5日、住宅の生涯CO2収支ゼロを目指す戸建新商品「earth-tect(アーステクト)」の販売を開始した。高い建物性能と、HEBEL HAUS(ヘーベルハウス)由来の再生可能エネルギーと環境価値を活用してCO2削減を図る。
earth-tectは、建物の建設から運用、改修、解体(廃棄)に至るまでの累積CO2排出量を算出し、60年で収支ゼロにすることを目指す。エンボディドカーボンについては、旭化成ホームズが顧客の住宅の屋根を借り、太陽光発電設備を設置して得た環境価値(非化石証書)を充当。オペレーショナルカーボンは、実質再エネ電力を通常の電力価格と同額で20年にわたり供給することで削減を図る。
活用する再エネ電力や環境価値は、HEBEL HAUSで卒FITを迎えた顧客から、旭化成グループの入居者向け電力サービス「ヘーベル電気」を通じて買い取ったものを利用する。earth-tectは将来、再エネ電力循環システムにおいて再エネ電力を供給する側となるという。
建物の躯体は、「重鉄制震・デュアルテックラーメン構造」と「重鉄・システムラーメン構造(2階建)」の2種類の重鉄構造とし、高い耐震性と耐久性、快適性を兼ね備える。外壁材は「ALCコンクリート・へーベル」、断熱材には「ネオマフォーム」を採用し、二重の断熱構造と窓断熱仕様などにより高い断熱性を維持する。太陽光発電や大型蓄電池の設置、エコキュートの活用により、日中の余剰電力の活用や夕方以降の消費電力の低減など、省エネ/創エネ/蓄エネによってエネルギーの自家消費率を高めている。
さらに独自のアプリケーション「EcoゾウさんClub+」 内の「earth-tect」専用ページで、世帯ごとのCO2削減効果を算出し見える化。居住者は常にCO2削減効果を実感できる仕組みとした。
この他、60年無料点検システムやロングライフ保証システムといったサポートを行い、長期にわたって安心して過ごせる住まいを提供。年間200棟販売を目指している。
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